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裁判年月日　令和 3年 7月29日　裁判所名　東京地裁　裁判区分　判決
事件番号　平３０（ワ）２１９４２号
事件名　出資金返還等請求事件
文献番号　2021WLJPCA07298001

出典

当事者及び訴訟代理人は，別紙当事者目録記載のとおり

主文

１　被告らは，各原告に対し，連帯して，各原告に係る別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の各金員及びこれに対する平成３１年２月１日から支払済みまで年５分の割合による金員を支払え。
２　訴訟費用は，被告らの負担とする。
３　この判決は，第１項に限り，仮に執行することができる。

事実及び理由

第１　請求
１　主位的請求
主文１項同旨
２　予備的請求
(1)ア　被告Ｙ１は，原告Ｘ１，原告Ｘ２及び原告Ｘ１７に対し，各原告に係る別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の金員及びこれに対する平成３０年１０月３日から支払済みまで年１割の割合による金員を支払え。
イ　被告Ｙ２は，原告Ｘ１，原告Ｘ２及び原告Ｘ１７に対し，各原告に係る別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の金員及びこれに対する平成３０年９月５日から支払済みまで年１割の割合による金員を支払え。
(2) 　被告らは，原告ワークス，原告Ｘ３，原告Ｘ４，原告Ｘ５，原告Ｘ６，原告Ｘ７，原告Ｘ８，原告Ｘ９，原告Ｘ１０，原告Ｘ１１，原告Ｘ１２，原告Ｘ１３，原告Ｘ１４，原告Ｘ１５，原告Ｘ１６，原告Ｘ１８及び原告Ｘ１９に対し，各自，各原告に係る別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の金員及びこれに対する平成３１年２月１日から支払済みまで年１割の割合による金員を支払え。
第２　事案の概要
本件は，主位的に，原告らが，被告らに対し，被告らを組合員とするリンカーン・パートナーズ１号有限責任事業組合（以下，有限責任事業組合一般を「ＬＬＰ」といい，被告らを組合員とする当該ＬＬＰを「本件ＬＬＰ」という。）において，被告らの悪意又は重大な過失による任務懈怠によって，本件ＬＬＰを営業者とする匿名組合契約に基づいて各原告が出資した出資金の返還を受けることができなくなったなどと主張し，有限責任事業組合契約に関する法律（以下「ＬＬＰ法」という。）１８条１項に基づき，別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の各出資金相当額及びこれに対する履行期の翌日である平成３１年２月１日から支払済みまで，民法（平成２９年法律第４４号による改正前のもの。以下同じ。）所定年５分の割合による遅延損害金の連帯支払（以下「本件請求１」という。）を求め，予備的に，①原告Ｘ１，原告Ｘ２及び原告Ｘ１７（以下，併せて「原告Ｘ１外２名」という。）が，被告らに対し，原告Ｘ１外２名は，本件ＬＬＰを営業者として匿名組合契約を締結し，同契約に基づいて金員を出資したところ，同契約が期間満了により終了したと主張し，同契約に基づく出資金返還請求として，別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の各出資金額及びこれに対する履行期の翌日（被告Ｙ１については平成３０年１０月３日，被告Ｙ２については同年９月５日）から支払済みまで約定の年１割の割合による遅延損害金の支払（以下「本件請求２」という。）を，②原告ワークス，原告Ｘ３，原告Ｘ４，原告Ｘ５，原告Ｘ６，原告Ｘ７，原告Ｘ８，原告Ｘ９，原告Ｘ１０，原告Ｘ１１，原告Ｘ１２，原告Ｘ１３，原告Ｘ１４，原告Ｘ１５，原告Ｘ１６，原告Ｘ１８及び原告Ｘ１９（以下，併せて「原告ワークス外１６名」という。）が，被告らに対し，本件ＬＬＰを営業者として匿名組合契約を締結し，同契約に基づいて金員を出資したところ，同契約を解除し，同契約が終了したと主張し，同契約に基づく出資金返還請求として，別紙出資金額等一覧表「出資金額」欄記載の各出資金額及びこれに対する履行期の翌日である平成３１年２月１日から支払済みまで約定の年１割の割合による遅延損害金の支払（以下「本件請求３」という。）を求める事案である。
１　前提事実（争いがないか，掲記証拠により容易に認めることができる。）
(1)ア　本件ＬＬＰは，投資事業組合，投資事業有限責任組合，匿名組合，任意組合の企画及び組成等を目的とし，平成１８年８月１日，被告ら，Ｂ（以下「Ｂ」という。）及びＣ（以下「Ｃ」という。）が組合員として有限責任事業組合契約（以下「本件ＬＬＰ契約」という。）を締結したことにより成立した，ＬＬＰ法に基づく有限責任事業組合である。（甲１，乙Ａ２）
イ　本件ＬＬＰ契約１０条１項は「組合員は，本契約に従い，善良なる管理者の注意をもって，自己が分担する職務を行うものとする。」と定める。（乙Ａ２）
ウ　本件ＬＬＰにおいて，会計帳簿及び財務諸表が作成されたことは一度もなかった。（被告Ｙ２本人・２６頁，被告Ｙ１本人・２２頁，分離前相被告Ｂ本人・９頁）
(2) 　各原告は，別紙出資金額等一覧表の当該原告に対応する契約日欄記載の日に，本件ＬＬＰの代表組合員との肩書を付した被告Ｙ２との間で，本件ＬＬＰを営業者，各原告を匿名組合員とする匿名組合契約（以下，各原告が締結した同契約をそれぞれ「本件匿名組合契約」といい，これらを総称して「本件各匿名組合契約」という。また，本件匿名組合契約により組成された匿名組合を，「本件匿名組合」という。）を締結し，本件ＬＬＰに対し，同一覧表の当該原告に対応する「出資金額」欄記載の金員を出資した。本件各匿名組合契約は，いずれも，要旨以下の条項が定められている。
１条（目的）
１　本契約に定めるところに従い，本匿名組合員は，営業者の営む本営業のために営業者に対する出資を行うものとし，営業者は，本営業から生ずる利益及び損失を本匿名組合員に分配することとする。
５条（本営業）
１　本契約に従い，営業者は以下の事業（以下「本営業」という。）を行うものとする。
(1) 　本契約に基づく事業としての金融商品等による資産運用事業
(2) 　前項に関連又は付帯する，あるいはこれらの履行にあたり必要となる一切の取引
１２条（契約期間）
本契約の有効期限は，契約成立日から３年間とし，以後は，営業者の自己の判断により，同一期間延長することができるものとする。
１３条（本契約の終了）
２　本契約は以下のいずれかの事由が発生した場合には，当然に終了するものとする。
(1) 　前条に定める契約期間が満了した場合
(2) 　各当事者が商法第５４０条第２項の規定に従いやむを得ない理由に基づき本契約を解除する権利を行使した場合
１４条１項（本契約終了時の処理）
営業者は前条に基づき本契約が終了した場合には，本契約の規定に従い，本匿名組合員に対する出資金の返還を行うほか，法令及び関連契約に照らし，営業者が適切と考える方法によって，本営業を清算するものとする。
２０条（遅延利息）
営業者は，本契約に規定する金利の支払を遅延した場合には，支払期日の翌日からその完済に至る日までの期間につき，当該未払額に対し年率１０％の割合による遅延損害金を，１年を３６５日として計算した日割計算をもって支払うものとする。
（以上，争いがない，甲２の１ないし２９，被告Ｙ２本人・３頁）
(3) 　原告Ｘ１を匿名組合員とする本件匿名組合契約のうち，平成２５年７月１６日に成立したものは平成３０年１月２５日に，平成２６年５月９日に成立したものは平成２９年５月９日に，それぞれ期間満了により終了した。
原告Ｘ２を匿名組合員とする本件匿名組合契約のうち，平成２４年５月１８日に成立したものは平成３０年１月２５日に，平成２６年５月２２日に成立したものは平成２９年６月１１日に，それぞれ期間満了により終了した。
原告Ｘ１７を匿名組合員とする本件匿名組合契約は，平成２９年６月２８日に期間満了により終了した。
（以上，甲２の３ないし６・２７，甲３の１ないし３，弁論の全趣旨）
(4) 　原告ワークス外１６名は，被告らに対し，平成３１年１月３１日の本件口頭弁論期日において陳述された訴え変更の申立書により，本件各匿名組合契約のうち，原告ワークス外１６名を当事者とする契約を解除する旨の意思表示をした。（当裁判所に顕著）
(5) 　本件ＬＬＰは，本件口頭弁論終結時点において，各原告に対し，本件各匿名組合契約１４条に基づく出資金の返還を行っていない。（弁論の全趣旨）
(6) 　原告らは，平成３０年７月６日，本件訴訟を提起し，その訴状は，平成３０年９月４日に被告Ｙ２に，同年１０月２日にＹ１に送達され，訴え変更申立書（平成３１年１月２４日付け）は，同月３１日に被告らに送達された。（当裁判所に顕著）
２　争点
(1) 　被告Ｙ２は，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえるか（本件請求１に係る請求原因）（争点(1)）
(2) 　被告Ｙ１は，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえるか（本件請求１に係る請求原因）（争点(2)）
(3) 　損害の発生及びその額（本件請求１に係る請求原因）（争点(3)）
(4) 　原告ワークス外１６名を契約当事者とする本件匿名組合契約を解除する「やむを得ない理由」（本件匿名組合契約１３条２項２号）があるといえるか（本件請求３に係る請求原因）（争点(4)）
(5) 　本件請求２及び３の遅延損害金利率は１割（本件匿名組合契約２０条）であるといえるか（本件請求２及び３に係る請求原因）（争点(5)）
(6) 　被告らは，原告らに対する出資金返還債務について，本件ＬＬＰへの出資持分額の範囲で責任を負うにとどまるといえるか（本件請求２及び３に係る抗弁）（争点(6)）
３　争点に関する当事者の主張
(1) 　争点(1)（被告Ｙ２は，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえるか（本件請求１に係る請求原因））について
（原告らの主張）
ア　善管注意義務
被告Ｙ２は，本件匿名組合の営業者たる本件ＬＬＰの組合員として，各原告から出資金を受領し，その運用を委託されていることから，出資金を適切に管理し運用する義務を負い，その具体的内容として以下の義務を負うところ，以下のとおり，同義務に違反した。
（ア）　各原告から受領した出資金を分別し管理する義務
被告Ｙ２は，営業者たる本件ＬＬＰの組合員として，出資者たる各原告から預かった出資金について，第三者への委託の有無にかかわらず，被告ら及び本件ＬＬＰの固有財産と分別し，入出金を管理する義務を負うところ，同義務に違反した。すなわち，本件匿名組合の財産を管理する唯一の口座である「リンカーン・パートナーズ１号匿名組合　代表　Ｙ２」名義の普通預金口座（三菱東京ＵＦＪ銀行池袋東口支店　口座名義：リンカーン・パートナーズ１号匿名組合　代表　Ｙ２　口座番号：〈省略〉。以下「本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）」という。）から，被告Ｙ２名義の普通預金口座（三菱東京ＵＦＪ銀行池袋支店　口座名義：Ｙ２　口座番号：〈省略〉。以下「本件Ｙ２個人名義口座」という。）に対し，平成２４年１月３１日から平成２８年９月２６日までの間に，６０回以上にわたり，合計１億５０００万円以上の金額が送金されている。被告Ｙ２は，かかる行為をもって，被告ら及び本件ＬＬＰの固有財産と分別し，入出金を管理する義務に違反した。
（イ）　運用委託先を適切に選定し，運用委託先に対する監視・監督を行う義務
ａ　被告Ｙ２は，善管注意義務の一環として，運用委託先を適切に選定し，運用委託先に対する監視・監督を行う義務を負う。
ｂ　被告Ｙ２は，平成２９年１１月までの間，各原告に対し，各原告から受領した出資金の運用に関して，第三者である運用会社に委託しているかのような報告をしてきたが，本件訴訟において主張する各運用会社へ運用を委託していた契約条件等について一切明らかにしないし，その後も清算状況等について合理的な説明を行っていない。
また，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）からは，本件ＬＬＰが出資金を第三者に運用させるという運用実態をうかがうことはできないし，その運用先からの配当が記載された入金履歴もほとんど見受けられない。さらに，被告Ｙ２が，各原告から受領した出資金の運用委託先の一つとして主張するテオリア・インヴェストメント株式会社（現ワイエス・ホスピタリティ研究所）（以下「テオリア」という。）については，同社の代表取締役を務める被告Ｙ１から，本件ＬＬＰから合計２０００万円の運用を受託していた事実は存在しない旨主張されている。
ｃ　そして，本件ＬＬＰが，第三者である運用会社に対し，各原告から受領した出資金の運用を委託し，同委託に係る契約が投資一任契約（金融商品取引法（以下「金商法」という。）２条８項１２号ロ）に該当する場合，受託者である当該運用会社は，投資運用業の登録を受ける必要がある（金商法２８条４項１号，同法２９条）。しかし，被告Ｙ２が主張する運用委託先９社のうちスモールキャップ合同会社を除く８社は，いずれも，金融庁が公開している金融商品取引業者及び適格機関投資家等特例業務届出者のリストに記載されていない。
また，スモールキャップ合同会社は，適格機関投資家等特例業務として，いわゆる不適合投資家（金商法６３条１項１号ロ）からの出資を受け入れることはできないところ，一般投資家である各原告から匿名組合出資を受け入れている本件ＬＬＰは，適格機関投資家等特例業務上，不適合投資家に該当する。したがって，スモールキャップ合同会社は，適格機関投資家等特例業務として，本件ＬＬＰから出資を受け入れることができない。それにもかかわらず，本件ＬＬＰは，スモールキャップ合同会社への出資をしたのであるから，同法の規制を無視した違法行為に加担したといえる。
さらに，スモールキャップ合同会社は，不適切な業務運営を行っていたため，平成３１年１月２５日付けで，関東財務局より業務改善命令を受け，同年３月２９日付けで，業務廃止命令を受けたのであって，出資金の運用委託先として不適切である。
ｄ　以上によれば，被告Ｙ２は，各原告から受領した出資金について，運用委託先を適切に選定し，運用委託先に対する監視・監督を行う義務に違反したものであり，その違反の程度は著しい。
イ　金商法上の義務
被告Ｙ２には，以下のとおり金商法上の義務違反がある。
（ア）　運用報告書を作成し，当該運用財産にかかる権利者に対して交付する義務
被告Ｙ２は，金商法６３条１１項，同法４２条の７第１項に基づき，運用報告書を作成し，当該運用財産に係る権利者に対して交付する義務を負うところ，同義務に違反した。
ａ　金商法において，特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務として自己運用を行う場合には，当該特定業務届出者を金融商品取引業者とみなして，金商法に基づく運用報告書を作成し，当該運用財産に係る権利者に対して交付する義務を負う（金商法６３条１１項，同法４２条の７第１項）。被告Ｙ２は，特例業務届出者に当たり，適格機関投資家等特例業務として自己運用を行っているから，金融商品取引業者とみなされ，金商法に基づき，運用報告書を作成し，当該運用財産に係る権利者に対して交付する義務を負う。
ｂ　そして，被告Ｙ２は各原告に対して運用報告書を交付したものの，その内容は，金商法に定められた記載内容とはかけ離れているものであったから，上記義務の違反がある。
ｃ　したがって，被告Ｙ２は，運用報告書を作成し，当該運用財産に係る権利者に対してこれを交付する義務を負うところ，同義務に違反したものである。
（イ）　分別管理義務
ａ　被告Ｙ２は，各原告から受領した出資金について，本件ＬＬＰの財産とは分別して管理するべき義務を負っている（金商法６３条１１項，同法４２条の４）。
ｂ　そして，仮に，被告Ｙ２が各原告から受領した出資金を分別管理していたならば，ファンドを清算する旨各原告に対して通知した後１年以上にもわたって清算状況等について合理的な説明を行い得ないということは考え難いところ，被告Ｙ２は，平成２９年１２月１８日付け書面において，自らファンドの清算を行う旨を通知しながら，その後１年以上にもわたって一切の返金及びその予定の通知すらしていない。したがって，被告Ｙ２は，各原告から受領した出資金と本件ＬＬＰの財産とを区別して管理していないものである。また，前記のとおり，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）から本件Ｙ２個人名義口座への送金の事実をも併せ鑑みると，被告Ｙ２は，各原告から受領した出資金について，本件ＬＬＰの財産と分別管理する義務に違反したといえる。
（ウ）　これらの事情に鑑みれば，被告Ｙ２は，金商法上の義務に違反し，その違反の程度は著しいものであるといえる。
ウ　小括
よって，前記ア及びイ記載の被告Ｙ２による行為からすれば，被告Ｙ２には，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえる。
（被告Ｙ２の主張）
ア　不知ないし否認し，法的主張は争う。
イ　原告らが主張する義務は，いずれも本件ＬＬＰが負うものであり，被告Ｙ２が負うものではない。
ウ　運用委託先を適切に選定し，運用委託先に対する監視・監督を行う義務については，被告Ｙ２は，紹介者や代表者からの説明を聞き，適法かつ適切に運用されるものと認識した上で，いずれも運用会社である合同会社ハイファイブインベスターズ，株式会社Ｐｒｏｇｒｅｓｓ，スモールキャップ合同会社，エスケイ・トラスト有限会社，Ａｓｉａｎ　Ｃｏａｓｔ　Ｐｌａｎｎｉｎｇ合同会社，株式会社日本グローバル・インベストメント，テオリア，株式会社ＴＩＣＫ　ＳＣＩＥＮＣＥ及び株式会社Ｅｐｉｃｅに対し，別紙「原告らの出資金運用状況」のとおり，出資金の運用を委託したものである。
エ　分別管理義務については，被告Ｙ２は，匿名組合員からの出資金は，まず本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）に入金され，同口座の預金は基本的に本件Ｙ２個人名義口座に送金し，運用委託先との入出金の大部分が同口座を用いてされ，さらに同口座から匿名組合員に対する分配金を支払っていたのであるから，分別管理義務を履行していた。
オ　金商法６３条１１項，同法４２条の７第１項違反については，被告Ｙ２は，毎月，各原告に対し，運用報告書を提出していた。
カ　よって，被告Ｙ２には，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえない。
(2) 　争点(2)（被告Ｙ１は，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえるか（本件請求１に係る請求原因））について
（原告らの主張）
ア　被告Ｙ２が不適切な業務執行を行おうとした際には，業務執行について同意しない義務（選択的主張）
（ア）　被告Ｙ１は，善管注意義務の一環として，被告Ｙ２が不適切な業務執行を行おうとした際には，業務執行について同意しない義務を負うところ，同義務に違反した。すなわち，①ＬＬＰにおいては，総組合員の同意の下に業務執行が決定される（ＬＬＰ法１２条１項）こと，②ＬＬＰ組合員は，ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成を義務付けられている（同法２９条１項，同法３１条１ないし３項）ところ，これらを作成する際に，各組合員において，他の組合員によるＬＬＰの事業内容等を確認し是正等することが法律上予定されていることからすると，被告Ｙ１は，本件ＬＬＰにおいて，善管注意義務の一環として，被告Ｙ２が不適切な業務執行を行おうとした際には，業務執行について同意しない義務を負う。前記のとおり，被告Ｙ２による本件ＬＬＰの業務執行には重大な違法が複数認められるところ，被告Ｙ１がこれに同意せずに被告Ｙ２が本件ＬＬＰの業務を執行することは不可能であるから，被告Ｙ１は，被告Ｙ２による業務執行に同意し，もって上記義務に違反した。
（イ）　被告Ｙ１は，本件各匿名組合契約締結の事実を知らなかったと主張するが，①被告Ｙ１が，本件ＬＬＰ設立から現在まで本件ＬＬＰに関与し続けているにもかかわらず，本件ＬＬＰ名義で締結された本件各匿名組合契約の存在について知らなかったとは考えにくいこと，②被告Ｙ２が内閣総理大臣宛に提出した事業報告書において，被告Ｙ１は「役員」として明記されているとともに，「内部管理の状況」の項目に関する報告として「ファンドから生じるリスクを識別し，測定，モニタリングするプロセスを構築し，会議等で共有」している旨の報告がされていること，③本件Ｙ２個人名義口座から被告Ｙ１が代表取締役を務めるテオリア名義の口座に対する平成２６年２月１９日及び同年３月１４日の合計２０００万円の送金は，各原告から受領した出資金の運用委託として送金されたものであり，テオリアの代表取締役であった被告Ｙ１が同送金の意図を認識していなかったはずがないことからすると，被告Ｙ１は，被告Ｙ２により本件各匿名組合契約が締結されたことを認識していたものである。
イ　他の組合員が違法又は不適切な業務執行を行おうとしていることを認識し，又は容易に認識し得た場合には，違法又は不適切な業務執行に同意しない義務（選択的主張）
組合員一般に対して違法又は不適切な業務執行に同意しない義務を観念することが困難であるとしても，他の組合員が違法又は不適切な業務執行を行おうとしていることを認識し，又は容易に認識し得た場合には，違法又は不適切な業務執行に同意しない義務が生じるものと解される。
被告Ｙ１は，テオリアの代表取締役として，平成２６年２月１９日及び同年３月１４日，本件ＬＬＰから，それぞれ１０００万円ずつ（合計２０００万円）の出資金の運用を受託したところ，投資運用業の登録を受けていないテオリアが投資運用業を受託することは金商法に違反する。そうすると，被告Ｙ１は，被告Ｙ２が，テオリアに対して出資金の運用を違法又は不適切に委託したという事実を認識していたのであるから，被告Ｙ１は，テオリアへの委託について同意しない義務を負っていた。それにもかかわらず，被告Ｙ１は，同委託について同意し，もって上記義務に違反した。
ウ　ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成義務（選択的主張）
仮に，業務執行について同意しない義務を観念することができないとしても，ＬＬＰ組合員は，ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成義務を負っている（ＬＬＰ法２９条１項，同法３１条２項，同条３項）ところ，被告Ｙ１は，会計帳簿及び財務諸表を作成しておらず，もって同義務に違反した。
エ　小括
よって，前記アないしウ記載の被告Ｙ１による行為からすれば，被告Ｙ１には，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえる。
（被告Ｙ１の主張）
ア　被告Ｙ２が不適切な業務執行を行おうとした際には，業務執行について同意しない義務，及び，他の組合員が違法又は不適切な業務執行を行おうとしていることを認識し，又は容易に認識し得た場合には，違法又は不適切な業務執行に同意しない義務
否認ないし争う。ＬＬＰ法１２条１項から，原告らが主張する義務を読み取ることはできない。仮に原告らの主張に係る義務の存在が認められるとしても，本件ＬＬＰが，①本件各匿名組合契約を締結すること，②本件各匿名組合契約に基づいて各原告から支払われた出資金の運用を第三者に対して委託すること，③本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）から本件Ｙ２個人名義口座に対して多額の送金をすることについて，被告Ｙ１は一切知らなかったし，被告Ｙ１が代表取締役を務めていたテオリアが被告Ｙ２から本件ＬＬＰの資金の運用を委託されたこともないのであるから，同意するか否かを選択できる状況にはなく，義務違反は認められない。
イ　ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成義務
会計帳簿及び財務諸表が作成されていないことは認める。
(3) 　争点(3)（損害の発生及びその額（本件請求１に係る請求原因））
（原告らの主張）
ア　被告Ｙ２に対する主張
被告Ｙ２による悪意又は重大な過失による任務懈怠がなければ，出資金は本件匿名組合の下に分別して保全され，原告らは本件ＬＬＰから別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金額の返還を受けることができたから，被告Ｙ２による悪意又は重大な過失による任務懈怠によって，原告らには，別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金額分の損害が生じたといえる。
イ　被告Ｙ１に対する主張
被告Ｙ１は，被告Ｙ２による違法又は不適切な業務執行について同意しない義務を履行していれば，被告Ｙ２の違法又は不適切な業務執行を止め，本件ＬＬＰの財産を維持し，これによって，原告らは本件ＬＬＰから別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金額につき償還を受けることができた。
また，本件ＬＬＰにおいて，被告Ｙ１が会計帳簿及び財務諸表を作成していれば，被告Ｙ１は，被告Ｙ２による違法又は不適切な業務執行を容易に認識し得たのであり，同人の違法又は不適切な業務執行を止め，又は本件ＬＬＰを解散することができたのであって，原告らが本件各匿名組合契約を締結する余地はなく，原告らに出資金相当額の損害が生じることもなかった。
したがって，被告Ｙ１による悪意又は重大な過失による任務懈怠によって，原告らには，別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金額分の損害が生じたといえる。
（被告Ｙ２の主張）
否認ないし争う。被告Ｙ２は，各原告に対し，分配金を支払ったのであるから，その限度で損害は発生していない。
（被告Ｙ１の主張）
否認ないし争う。本件ＬＬＰ設立当初，本件ＬＬＰの普通預金口座としてＢ名義の普通預金口座（三菱東京ＵＦＪ銀行池袋東口支店　口座名義：リンカーン・パートナーズ１号有限責任事業組合　組合員　Ｂ　口座番号：〈省略〉。以下，「本件ＬＬＰ名義口座（Ｂ）」という。）が開設されたが，平成２０年頃，当時組合員であったＢが本件ＬＬＰの業務から離れたため，被告Ｙ１は，同年１０月頃，自己名義の普通預金口座（三菱東京ＵＦＪ銀行青山通支店　口座名義：リンカーン・パートナーズ１号有限責任事業組合　組合員　Ｙ１　口座番号：〈省略〉。以下「本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）」という。）を，本件ＬＬＰの普通預金口座として開設した。被告Ｙ１は，自らが管理する本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）に反映されている取引を，本件ＬＬＰのファンド業務の全てであると認識しており，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）に記録されていない本件各匿名組合契約の存在を認識していなかった。そのため，仮に被告Ｙ１が会計帳簿や財務諸表を作成していたとしても，自己名義の普通預金口座に記載された取引の範囲でのみ会計帳簿及び財務諸表を作成することとなり，被告Ｙ２によりされた業務内容を会計帳簿及び財務諸表に反映することはできず，本件ＬＬＰが業務を継続することができたとはいえないから，被告Ｙ１による悪意又は重大な過失による任務懈怠と損害との間の相当因果関係はない。
(4) 　争点(4)（原告ワークス外１６名を契約当事者とする本件匿名組合契約を解除する「やむを得ない理由」（本件匿名組合契約１３条２項２号）があるといえるか（本件請求３に係る請求原因））について
（原告らの主張）
第２の３(1)（原告らの主張）に記載のとおり，今後の本件ＬＬＰの運用は不能であって，本件各匿名組合契約を存続させることは不可能であるというべきであるから，「やむを得ない理由」（本件匿名組合契約１３条２項２号）があるといえる。
（被告Ｙ２の主張）
「やむを得ない理由」の評価根拠事実は否認するが，解除の効力が生ずることは争わない。
（被告Ｙ１の主張）
不知ないし争う。
(5) 　争点(5)（本件請求２及び３の遅延損害金利率は１割（本件匿名組合契約２０条）であるといえるか（本件請求２及び３に係る請求原因））について
（原告らの主張）
本件匿名組合契約２０条の趣旨は，営業者に対して法定利率以上の遅延損害金の負担を課すことによって，本件匿名組合契約に基づき営業者が匿名組合員に対して支払うべき金銭が期限どおりに支払われることを確保し，匿名組合員を保護する点にあると解される。そうすると，同規定は，本件ＬＬＰが支払うべき金員の支払を遅延した場合，支払期日の翌日からその完済に至るまで，当該未払額に対して年１割の割合による遅延損害金を支払う旨定めたものと解するのが合理的である。本件匿名組合契約において，「金利」という文言が上記条項以外で用いられていないことからも，上記解釈が裏付けられる。
したがって，本件請求２及び３の遅延損害金利率は１割であるといえる。
（被告Ｙ２の主張）
本件匿名組合契約２０条が存在することは認め，同条が本件請求２及び３に適用されることは争う。
本件匿名組合契約は，「営業者は，本契約に規定する金利の支払を遅延した場合」と定めているのであって，本件ＬＬＰが「支払うべき金員の支払を遅延した場合」とは定めていない。したがって，本件請求２及び３に本件匿名組合契約２０条は適用されず，その遅延損害金利率は１割であるとはいえない。
（被告Ｙ１の主張）
不知ないし争う。本件匿名組合契約２０条は，「本契約に規定する金利の支払を遅延した場合」に年１割の遅延損害金（年３６５日の日割計算）が発生する旨定めているのであって，原告らが主張するように「本件ＬＬＰが支払うべき金員の支払を遅延した場合」と定めているわけではないから，金利でない出資金の返還について本件匿名組合契約２０条は適用されない。
(6) 　争点(6)（被告らは，原告らに対する出資金返還債務について，本件ＬＬＰへの出資持分額の範囲で責任を負うにとどまるといえるか（本件請求２及び３に係る抗弁））について
（被告らの主張）
ＬＬＰが主体となった契約に関しては，組合債権者は契約の主体であるＬＬＰの組合財産から弁済を受けるのであり，ＬＬＰの組合員は出資金の範囲で責任を負うにとどまる（ＬＬＰ法１５条）。したがって，仮に，本件において，本件ＬＬＰが契約の終了によって原告らに対し出資金を返還すべき義務を負う場合であっても，被告らは，原告らに対する出資金返還債務について，本件ＬＬＰへの出資持分額の範囲で責任を負うにとどまる。
（原告らの主張）
争う。本件ＬＬＰの財産が存在する限り，組合員はＬＬＰの債務を負担するところ，本件において，被告らは，被告らが管理している本件ＬＬＰの財産の範囲で，それぞれ出資金の返還義務を負う。また，被告らが本件ＬＬＰに対していかなる出資義務を負い，そしてそれを履行したかについて具体的な主張も立証もされていないところ，被告らが出資義務を果たしたことの立証がされていないにもかかわらず，被告らが有限責任を享受することは許されない。
仮に被告らが本件ＬＬＰに対する出資義務を履行しており，かつ，本件ＬＬＰの財産が既に存在しなかったとしても，ＬＬＰの財産と，組合員個人の財産との分別管理義務（ＬＬＰ法２０条）や，組合契約書及び財務諸表の作成開示義務（同法３１条）が遵守されていない場合などには，法人格否認の法理等と同様に，有限責任を主張することは権利濫用となる（同法３条３項）。
第３　当裁判所の判断
１　認定事実
前記前提事実に加え，後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば，次の事実が認められる。
(1)ア　平成１８年の本件ＬＬＰ設立に当たり，本件ＬＬＰ口座（Ｂ）及び本件ＬＬＰ口座（Ｙ２）が，いずれも三菱東京ＵＦＪ銀行池袋東口支店に開設されたが，このうち，本件ＬＬＰ名義口座（Ｂ）が本件ＬＬＰの財産を管理する口座として主に使用され，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）は，平成２３年５月までの間，わずかな残高のままで，ほぼ使用されていなかった。（乙Ａ４，乙Ｃ１）
イ　本件ＬＬＰ設立に当たり，被告Ｙ２は５０円，被告Ｙ１は１５円，Ｂは２０円，Ｃは１５円をそれぞれ金銭で出資した。（乙Ａ２）
ウ　本件ＬＬＰにおける各組合員の役割としては，被告Ｙ２は，出資者の募集を，被告Ｙ１は，事務局として，ウェブ企画，管理，顧客への報告書作成，顧客情報の管理及び入金業務等を，Ｂ及びＣは，運用先の選定及びマーケティング等を担当していた。（乙Ｃ１１，被告Ｙ２本人・３５及び３９頁，被告Ｙ１本人・１８及び３０頁，分離前相被告Ｂ本人・３頁）
本件ＬＬＰは，平成１８年８月から，Ｂが紹介したステディ株式会社を通じて為替運用を行い，平成１９年から，Ｂが紹介したＢＡＮＫ　ＦＸという組合において為替運用を行っていた。（乙Ｃ１１，被告Ｙ１本人・４及び５頁，分離前相被告Ｂ本人・４頁）
エ　Ｃは，平成１９年１２月４日，Ｂは，平成２１年５月頃，本件ＬＬＰに関する業務から離れ，それ以降，被告Ｙ２及び被告Ｙ１の２人が本件ＬＬＰを運営するようになった，Ｂ及びＣが本件ＬＬＰに関する業務から離れた後も，被告Ｙ２及び被告Ｙ１の本件ＬＬＰにおいて果たす主な役割に変更はなかった。（乙Ｂ３，６及び７，乙Ｃ１１，被告Ｙ２本人・１９頁，被告Ｙ１本人・４，５，１７，１８及び３４頁，分離前相被告Ｂ本人・５頁）
オ　本件ＬＬＰの財産は，当初，前記アのとおり，主に本件ＬＬＰ名義口座（Ｂ）により管理されていたが，Ｂが本件ＬＬＰに関する業務から離れた平成２１年５月頃以降は，被告Ｙ１が，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）により管理するようになった。（乙Ａ４，５，１０，乙Ｃ１，被告Ｙ２本人・３５頁，被告Ｙ１本人・５頁，分離前相被告Ｂ本人・３頁）
カ　本件ＬＬＰは，平成２０年１１月頃から，１２１証券の海外子会社である１２１インターナショナルで為替運用を開始し，平成２３年には，被告Ｙ２が紹介したひまわり証券の日経２２５のファンド運用などを行ったが，本件ＬＬＰは，平成２４年１１月頃，新規のファンド募集を中止した。
被告Ｙ１は，その頃から少なくとも平成３１年２月２０日頃までの間，既存のファンドの顧客に対し，運用状況報告書を定期的に送付するとともに，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）を用いて，利益の分配及び償還に関する事務を行っていた。
（以上，乙Ｃ１，１１，被告Ｙ１本人・５，２２及び３２頁）
(2) 　被告Ｙ２は，平成２４年１月２９日から平成２８年２月２６日までの間，本件ＬＬＰの代表組合員の肩書きを用い，被告Ｙ１に無断で，各原告との間で本件各匿名組合契約を締結し，別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金員の出資を受けた。本件各匿名組合契約において，本件ＬＬＰは，本件各匿名組合契約に基づく事業としての金融商品等による資産運用事業，及び，これに関連又は付帯する，あるいはこれらの履行にあたり必要となる一切の取引を行うものとされていた（本件匿名組合契約５条１項）。（甲２の１ないし２９，乙Ａ１０，被告Ｙ２本人・１７頁，被告Ｙ１本人・６頁）
(3)ア　被告Ｙ２は，被告Ｙ１に無断で，被告Ｙ２個人名義口座を開設し，各原告をして，本件各匿名組合契約に基づく出資金を本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）に入金させ，その大部分を本件Ｙ２個人名義口座に対して送金した上で，本件各匿名組合契約に基づく出資金について，基本的には本件Ｙ２個人口座を用いて第三者名義の口座との入出金を行うとともに，本件Ｙ２個人名義口座から各原告に対し利益（本件匿名組合契約６条１項）として分配金を送金した。
本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）から，本件Ｙ２個人名義口座に対し，平成２４年１月３１日から平成２８年９月２６日までの間にされた送金は，６０回以上にわたり，合計１億５０００万円以上に及んだ。
なお，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）は，本件各匿名組合契約に関する取引には利用されていない。
（以上，甲２の１ないし２９，乙Ａ４，５及び１０，被告Ｙ２本人・７及び２７頁）
イ　被告Ｙ２は，前記複数の第三者に対して出資金を送金するに際し，送金先である会社の登記簿及び財務諸表を確認しなかった。被告Ｙ２は，本件口頭弁論終結時点において，同複数の第三者から，同人らに対する送金に係る金員につき，その返還を受けていない。（甲１３，乙Ａ１０，被告Ｙ２本人・５，１０ないし１２，２４及び２５頁）
ウ　なお，被告Ｙ２は，本件匿名組合について，投資運用業の登録をしていなかった。（甲９，１３，被告Ｙ２本人・１４頁）
(4)ア　被告Ｙ２は，テオリアに対し，①平成２６年２月１９日に１０００万円，②同年３月１４日に１０００万円，及び，③同年１１月２５日に４９００万円を貸し付け，これに対し，テオリアは，④同年８月に合計約２０００万円を返済した。これらの入出金のうち，少なくとも①，②及び④については，本件Ｙ２個人名義口座から行われた。（乙Ｃ３ないし５，７ないし９及び１１，被告Ｙ１本人・１０ないし１２，２０，２５及び２６頁）
イ　この点につき，原告らは，テオリアは本件ＬＬＰから本件各匿名組合契約に係る資金の運用を委託されていた旨主張する。しかし，証拠（乙Ａ５，乙Ｃ３，７，８）によれば，上記アの資金移動の相当部分は，本件Ｙ２個人名義口座とテオリアの代表取締役としての被告Ｙ１名義の口座との間で行われており，本件ＬＬＰ名義の口座は使用されていないこと，被告Ｙ２と被告Ｙ１との間のメールのやり取りは，上記①及び②の合計２０００万円について貸付けであることを前提としたものであることからすると，少なくとも被告Ｙ１においては，本件各匿名組合契約に係る出資金を原資としてテオリアに対する貸付けが行われたとか，本件ＬＬＰの運用委託として資金が交付されたという認識は有していなかったと認めるのが相当であり，原告らの上記主張は採用することができない。
(5) 　被告Ｙ１は，被告Ｙ２に対し，平成２９年２月１３日に到達した内容証明郵便により，①被告Ｙ２が本件ＬＬＰの名称を使用して独自にファンドを募集しているようであるところ，被告Ｙ１は，同募集を一切関知していないこと，②同募集は有限責任事業組合の趣旨に反するため速やかな中止を求めること，③被告Ｙ１が一切関知しない出資者から本件ＬＬＰへ訴状等が送付されているようであるところ，被告Ｙ２に詳細な事情の説明を求めること，④被告Ｙ２からテオリアへの貸付金について，今後の返済に向けて整理するべく，話合いの機会の確保を求めること等を伝えた。（乙Ｃ２の１及び２）
(6)ア　原告Ｘ２は，同年３月３０日，被告Ｙ２に対し，本件匿名組合契約に基づく出資金の償還を求める旨のメールを送信した。これに対し，被告Ｙ２は，同日，平成２６年５月２２日付けの契約については平成２９年６月１１日が満期となり，同年７月２０日に償還予定であること，償還は，運用会社から本件ＬＬＰへの入金後になること，原告Ｘ２に償還申請書を送付することを記載したメールを送信した。（甲７の１）
イ　原告Ｘ２は，同年３月３１日，被告Ｙ２に対し，平成２４年に出資した３口及び平成２６年に出資した８口のいずれも償還を受けることができるのかを確認する趣旨のメールを送信した。これに対し，被告Ｙ２は，同日，同年７月２０日償還予定である出資金は平成２６年に出資した８口分であり，平成２４年に出資した３口については，本件匿名組合契約を１度更新したため，その償還時期は平成３０年６月である旨メールで回答した。（甲７の２）
ウ　原告Ｘ２は平成２９年３月３１日付け，原告Ｘ１は同年４月７日付け，原告Ｘ１７は同年６月３日付けで，償還申請書と題する書面に署名押印し，本件ＬＬＰに対し，出資金の償還を求めた。（甲３の１ないし３）
エ　被告Ｙ２は，同年７月から同年１２月にかけて，原告Ｘ２に対し，同人から受領した出資金に係る運用委託先の担当者の体調不良等を理由に，同運用委託先からの入金が確認できないなどとして，原告Ｘ２への償還をすることができない旨の報告を複数回行った。（甲７の３ないし５）
オ　本件ＬＬＰは，同月１８日付けで，原告Ｘ２に対し，今後，ファンド清算手続を行う予定である旨の連絡をした。（甲８）
カ　原告Ｘ２は，同月２５日，被告Ｙ２に対し，「ファンドの清算とのことですが，８口分の償還すらしていないのに残り３口分の返還は，確実に実行できるのでしょうか？できるのならそれぞれいつになるのでしょう？」とのメールを送信した。これに対し，被告Ｙ２は，同月２６日，清算については遺憾に思うこと，償還期限が到来している８口分については，ファンド清算に先立って償還される見込みであることを返信した。（甲７の６）
キ　被告Ｙ２は，その後２か月間，原告Ｘ２に対し，一切連絡をとらなかったため，原告Ｘ２は，平成３０年２月２６日，被告Ｙ２に対し，８口分の返金を催促する旨のメールを送信した。これに対し，被告Ｙ２は，同月２８日，運用会社から依然連絡がないが，近々連絡が来ると思われる旨返信した。（甲７の７）
(7) 　被告Ｙ２は，内閣総理大臣に対し，同年３月３０日，本件ＬＬＰについて，第８期（平成２８年４月１日から平成２９年３月３１日まで）の事業報告書（金商法６３条の４第２項）を，令和元年５月２３日，第１０期（平成３０年４月１日から平成３１年３月３１日まで）の事業報告書（同項）（以下，２通の事業報告書を併せて「本件各事業報告書」という。）を，それぞれ提出した。本件各事業報告書の「役員の状況」欄には，被告Ｙ２及び被告Ｙ１の氏名が記載され，「金融商品取引行為の相手方の状況」欄には，「株式会社プログレス」及び「株式会社Ｅｐｉｃｅ」のみが記載されている。（乙Ａ８及び９）
(8) 　スモールキャップ合同会社は，平成３１年１月２５日，金商法６３条の４第２項に定める事業報告書の提出を怠ったとして，関東財務局から業務改善命令を受けた。また，同社は，同年３月２９日，同業務改善命令に従わなかったとして，関東財務局から，業務廃止命令及び追加の業務改善命令を受けた。（甲１０，１１）
(9) 　被告Ｙ２は，平成２０年１０月３１日，本件匿名組合以外の匿名組合について，適格機関投資家等特例業務を行う旨の届出（金商法（平成２７年法律第３２号による改正前のもの。）６３条２項）を行ったものの，令和元年９月６日，関東財務局長に対して虚偽の報告をしたこと，無登録で投資運用業（金商法２８条４項）を行ったこと等を理由として，適格機関投資家等特例業務に関する業務廃止命令及び業務改善命令を受けた。（甲１３，乙Ａ７，被告Ｙ２本人・１４及び１５頁）
２　争点(1)（被告Ｙ２は，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえるか（本件請求１に係る請求原因））について
(1) 　被告Ｙ２の負う善管注意義務について
ア　被告Ｙ２は，本件ＬＬＰの組合員として，本件ＬＬＰにおいて分担する職務について善管注意義務を負う（ＬＬＰ法（平成２９年法律第４５号による改正前のもの。）５６条，民法６７１条，６４４条，本件ＬＬＰ契約１０条１項）。そして，前記前提事実(1)ア並びに前記認定事実(2)及び(3)アによれば，①本件ＬＬＰは，投資事業組合，投資事業有限責任組合，匿名組合，任意組合の企画及び組成等を目的としていること，②本件ＬＬＰを営業者とする本件各匿名組合契約において，本件ＬＬＰは，資産運用事業を行い，その利益及び損失を匿名組合員に分配するとされていること，③被告Ｙ２は，本件ＬＬＰの代表組合員として，本件各匿名組合契約に係る出資の募集を行い，各原告から出資を受け，その管理を自ら行っていたことが認められる。そうすると，被告Ｙ２は，本件匿名組合において，投資運用業を行う営業者としての本件ＬＬＰの組合員として，各原告から受領した出資金を運用し，各原告に対して利益を分配する立場にあったといえるのであるから，本件ＬＬＰの組合員として負う善管注意義務の一環として，適切な運用委託先を選定した上，委託した出資金を適切に管理する義務を負うと解するのが相当である。
イ　また，被告Ｙ２は，本件ＬＬＰの代表組合員の肩書きを用いて，本件各匿名組合契約に係る出資の募集を行い，各原告から出資を受けたものであるところ，ＬＬＰ法２０条及び本件ＬＬＰ契約１２条が組合財産を組合員の固有財産及び他の組合の組合財産と区別して管理することを定めていることからすれば，本件ＬＬＰの組合員として負う善管注意義務の一環として，組合財産を自己の固有財産及び他の組合の組合財産と分別して管理する義務を負うと解するのが相当である。
(2) 　善管注意義務違反の有無について
ア　認定事実(3)アによれば，被告Ｙ２は，各原告から本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）に入金を受けた本件各匿名組合契約に基づく出資金の大部分を本件Ｙ２個人名義口座に対して，６０回以上にわたり，合計１億５０００万円以上送金し，本件Ｙ２個人名義口座において第三者名義の口座との入出金を行っていたと認められるのであって，本件ＬＬＰの組合員として，組合財産を自己の固有財産及び他の組合の組合財産と分別して管理する義務に違反したといえる。
イ　また，被告Ｙ２は，運用会社である合同会社ハイファイブインベスターズ，株式会社Ｐｒｏｇｒｅｓｓ，スモールキャップ合同会社，エスケイ・トラスト有限会社，Ａｓｉａｎ　Ｃｏａｓｔ　Ｐｌａｎｎｉｎｇ合同会社，株式会社日本グローバル・インベストメント，テオリア，株式会社ＴＩＣＫ　ＳＣＩＥＮＣＥ及び株式会社Ｅｐｉｃｅに対し，別紙「原告らの出資金運用状況」のとおり，各原告から受領した出資金の運用を，第三者である運用会社に委託したと主張するが，被告Ｙ２主張に係る各運用会社への出金の大部分につき，これを裏付ける客観的な証拠はない。また，証拠（乙Ａ４，５）によれば，本件ＬＬＰは，エスケイ・トラスト有限会社や合同会社ハイファイブインベスターズ等から，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）及び本件Ｙ２個人名義口座に，定期的に一定額の送金を受けていたことが認められるものの，これらの送金が運用会社から支払われる運用益であると認めるに足りる証拠はない。
そして，前記認定事実(7)によれば，本件各事業報告書の「金融商品取引行為の相手方の状況」欄には株式会社Ｐｒｏｇｒｅｓｓ及び株式会社Ｅｐｉｃｅが記載されていることが認められるものの，被告Ｙ２主張に係る同２社以外の運用会社への運用委託を裏付ける客観的な証拠はなく，被告Ｙ２においても，被告Ｙ２の主張する各運用会社に対し，いかなる金融商品についてどのような条件で運用を委託したのか明らかにしていない。
なお，被告Ｙ２は，各原告から受領した出資金の運用委託先に対して出資金を送金するに際し，委託先の紹介者や代表者から説明を聞き，適切に運用されるとの認識で委託したと供述しつつ，送金先である会社の登記簿及び財務諸表を確認しないまま，同送金を行ったと供述している。そうすると，被告Ｙ２が主張する各運用委託先に現に運用を委託したことを前提としたとしても，被告Ｙ２は，充分な調査を行わないままに，これらの運用委託先に対し，各原告から受領した出資金を送金したといえる。
ウ　さらに，前記認定事実(3)イ及び(6)アないしキによれば，①被告Ｙ２は，原告Ｘ２から出資金の償還を求められたにもかかわらず，約１年間にもわたって，運用会社からの入金がないことを理由に償還を拒み続けたこと，②被告Ｙ２は，本件口頭弁論終結時点において，各原告から受領した出資金を送金した先からその返還を受けていないことが，前記前提事実(5)によれば，本件ＬＬＰは，本件口頭弁論終結時点において，各原告に対し，各原告から受領した出資金をいずれも償還していないことが認められる。
被告Ｙ２は，各原告から受領した出資金の運用を運用会社に委託したと主張するところ，被告Ｙ２が，約１年間という長期間にわたって，運用を委託したと主張する各運用会社から入金がないことを理由に出資金の償還を拒み続け，さらに，被告Ｙ２が運用委託先と主張する会社から出資金の償還を受けることができていないことは，委託した出資金を適切に管理していなかったことの証左であるといえる。
エ　以上によれば，被告Ｙ２は，各原告から集めた出資金について，適切な運用委託先を選定した上，委託した出資金を適切に管理する義務に違反したといえる。
オ　したがって，被告Ｙ２は，組合財産を自己の固有財産及び他の組合の組合財産と分別して管理する義務，並びに，適切な運用委託先を選定した上，委託した出資金を適切に管理する義務に違反し，本件ＬＬＰの組合員として負う善管注意義務に違反したといえる。
(3) 　悪意又は重大な過失について
そして，前記(2)のとおり，①被告Ｙ２は，各原告から本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）に入金を受けた本件各匿名組合契約に基づく出資金の大部分を本件Ｙ２個人名義口座に対して送金し，本件Ｙ２個人名義口座において第三者名義の口座との入出金を行っていたこと，②被告Ｙ２の主張する運用委託先への運用委託が行われたことを認めるに足りる客観的な証拠がない上，被告Ｙ２においても，被告Ｙ２の主張する各運用会社に対し，いかなる金融商品についてどのような条件で運用を委託したのか明らかにしていないこと，③被告Ｙ２が，約１年間という長期間にわたって，運用を委託したと主張する各運用会社から入金がないことを理由に出資金の償還を拒み続け，さらに，被告Ｙ２が運用委託先と主張する会社から出資金の償還を受けることができていないことを考慮すれば，被告Ｙ２の善管注意義務違反の程度は著しく，被告Ｙ２は，少なくとも重大な過失により，本件ＬＬＰの組合員として負う善管注意義務に違反したといえる。
３　争点(2)（被告Ｙ１は，自己の職務を行うについて悪意又は重大な過失があったといえるか（本件請求１に係る請求原因））について
(1) 　ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成義務について
ＬＬＰ法は，ＬＬＰの事業活動によって生じた債務について組合員の責任を有限責任とすることにより，同法１条に定める目的を達成しようとするものであるが，組合員の責任が有限責任であることに伴うリスクを組合債権者が負担することに鑑み，組合財産が流出して組合債権者を不当に害することを防止するため，組合員に対し，組合財産を分別管理する（同法２０条）とともに，組合債権者が組合財産の状況を把握できるように，組合財産につき会計帳簿及び財務諸表を作成し備え付けることを義務付けている（同法２９条ないし３２条）。被告Ｙ１は，本件ＬＬＰの組合員及び本件ＬＬＰにおいて事務局として入金業務等を担当していた者として，本件ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成義務を負っている（同法２９条１項，３１条１項，同条２項）と解するのが相当であるところ，前記前提事実(1)ウによれば，本件ＬＬＰにおいて，会計帳簿及び財務諸表の作成は，１０年以上にわたり全くされていなかったことが認められる。
したがって，被告Ｙ１は，自己の職務である本件ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表の作成義務に違反しており，上記の義務違反の態様を考慮すれば，故意又は少なくとも重過失による義務違反であるといえる。
(2) 　被告Ｙ２が不適切な業務執行を行おうとした際には，業務執行について同意しない義務，及び，他の組合員が違法又は不適切な業務執行を行おうとしていることを認識し，又は容易に認識し得た場合には，違法又は不適切な業務執行に同意しない義務についてはひとまず措き，争点(3)（損害の発生及びその額（本件請求１に係る請求原因））について検討する。
４　争点(3)（損害の発生及びその額（本件請求１に係る請求原因））について
(1) 　被告Ｙ２の任務懈怠と因果関係のある損害
各原告は，本件各匿名組合契約１４条に基づき，契約の終了時に，本件ＬＬＰから，出資金の返還を受けることが可能であった。しかしながら，前記のとおり，被告Ｙ２は，本件口頭弁論終結時点において，各原告から受領した出資金を送金した先から，その返還を受けておらず，かつ，本件ＬＬＰは，本件口頭弁論終結時点において，各原告から受領した出資金をいずれも返還していないので，各原告は，別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金額の損害を被ったと認められる。そして，上記損害が，被告Ｙ２の前記２説示に係る任務懈怠との間に因果関係があることは明らかである。
被告Ｙ２は，各原告に対して分配金を支払ったとして，その限度で損害が発生していないと主張するが，各原告は，分配金とは別に，本件匿名組合契約終了時に出資金の返還を受けることができる（本件匿名組合契約６条１項，１４条１項）のであるから，仮に被告Ｙ２が各原告に対して分配金を支払っていたとしても，その限度で損害が発生しないとはいえず，被告Ｙ２の主張は採用の限りでない。
(2) 　被告Ｙ１の任務懈怠と因果関係のある損害
ア　被告Ｙ１は，自身が管理していた本件ＬＬＰの口座は，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）のみであるところ，本件各匿名組合契約に係る取引はいずれも本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）及び本件Ｙ２個人名義口座を用いて行われていたのであるから，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ１）を用いて会計帳簿及び財務諸表を作成したとしても，本件ＬＬＰの組合財産の毀損を免れることはできないため，被告Ｙ１による前記任務懈怠と損害との間には相当因果関係が認められないと主張する。
イ　しかしながら，被告Ｙ１の上記主張は，採用することができない。
まず，前記認定事実(1)アによれば，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）は，平成１８年に本件ＬＬＰ設立がされた頃，本件ＬＬＰ名義口座（Ｂ）と同じ三菱東京ＵＦＪ銀行池袋東口支店に開設されたものであることが認められることからすると，当時，これらの口座は，いずれも，本件ＬＬＰの財産を管理するための口座として開設されたものであることが推認され，これを覆すに足りる証拠はない。
そして，平成１８年の本件ＬＬＰ設立当時，被告Ｙ２が本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）の存在を被告Ｙ１ら他の組合員に秘匿する動機があったというべき事情も見当たらないことからすれば，本件ＬＬＰの組合員であり，本件ＬＬＰにおいて事務局として入金業務等を担当していた被告Ｙ１は，本件ＬＬＰ成立後速やかに本件ＬＬＰの貸借対照表の作成義務（ＬＬＰ法３１条１項）を履行していれば，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）の存在を認識し，その内容を貸借対照表に記載したものと認められる。その後も，被告Ｙ１が本件ＬＬＰの会計帳簿の作成義務（同法２９条）及び毎事業年度における財務諸表の作成義務（同法３１条２項）を履行していれば，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）が休眠口座となった後も，その存在を失念することなく，これらに記載し続けたものと認められる。
そして，被告Ｙ１は，本件ＬＬＰの組合員として，業務を執行する権利を有し，義務を負う（同法１３条１項）とともに，被告Ｙ２のする組合の業務執行の決定に同意する権限を有し（同法１２条），組合財産の状況を検査する権限を有している（同法（平成２９年法律第４５号による改正前のもの。）５６条，民法６７３条）のであるから，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）の存在を認識し，その内容を会計帳簿及び財務諸表に記載していれば，被告Ｙ２により同口座を利用した不正な業務執行が行われていたことを知り，同業務執行に同意しないなどの手段により，これを阻止することは極めて容易であったと解される。
にもかかわらず，被告Ｙ１は，故意又は重大な過失により本件ＬＬＰの会計帳簿及び財務諸表を一切作成せず，もって前記各義務に違反した。前記３(1)説示のＬＬＰ法における会計帳簿及び財務諸表の作成義務の意図するところを考慮すれば，被告Ｙ１の前記各義務違反は，単にＬＬＰ設立等の手続上必要な行為を怠ったというにとどまらず，組合財産の適正管理義務及び組合債権者保護のための組合財産の開示義務の違反であるというべきである。
被告Ｙ１は，前記各義務違反の結果，被告Ｙ２において，本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）を利用して本件各匿名組合契約に係る取引をしたり，本件ＬＬＰの財産の分別管理義務に違反してこれを本件ＬＬＰ名義口座（Ｙ２）から本件Ｙ２個人名義口座に流出させたりするなどの行為をして，原告らに別紙出資金額等一覧表の「出資金額」欄記載の金額の損害を与えることを可能にしたものであると社会通念上評価することができる。
ウ　してみると，被告Ｙ１の任務懈怠と原告らの上記損害との間には，相当因果関係があるということができる。
(3) 　以上のとおり，被告Ｙ２及び被告Ｙ１は，それぞれ自己の職務を行うについて悪意又は重過失があったものであり，原告らに対し，ＬＬＰ法１８条１項に基づく損害賠償義務を負担するが，被告らの負う債務は，連帯債務の関係になる（同法２項）。
５　結論
以上によれば，その余の点について判断するまでもなく，原告らの主位的請求はいずれも理由があるからこれを認容することとし，主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第４９部
（裁判長裁判官　中村心　裁判官　園田稔　裁判官　髙橋優太）

別紙
当事者目録
東京都港区〈以下省略〉
原告　株式会社ファイナンシャル・ワークス（以下「原告ワークス」という。）
同代表者代表取締役　Ａ
千葉県船橋市〈以下省略〉
原告　Ｘ１（以下「原告Ｘ１」という。）
千葉県市川市〈以下省略〉
原告　Ｘ２（以下「原告Ｘ２」という。）
東京都三鷹市〈以下省略〉
原告　Ｘ３（以下「原告Ｘ３」という。）
神奈川県伊勢原市〈以下省略〉
原告　Ｘ４（以下「原告Ｘ４」という。）
東京都江戸川区〈以下省略〉
原告　Ｘ５（以下「原告Ｘ５」という。）
千葉県船橋市〈以下省略〉
原告　Ｘ６（以下「原告Ｘ６」という。）
東京都板橋区〈以下省略〉
原告　Ｘ７（以下「原告Ｘ７」という。）
埼玉県川口市〈以下省略〉
原告　Ｘ８（以下「原告Ｘ８」という。）
東京都国立市〈以下省略〉
原告　Ｘ９（以下「原告Ｘ９」という。）
浜松市〈以下省略〉
原告　Ｘ１０（以下「原告Ｘ１０」という。）
沖縄県国頭郡〈以下省略〉
原告　Ｘ１１（以下「原告Ｘ１１」という。）
東京都練馬区〈以下省略〉
原告　Ｘ１２（以下「原告Ｘ１２」という。）
同所
原告　Ｘ１３（以下「原告Ｘ１３」という。）
東京都大田区〈以下省略〉
原告　Ｘ１４（以下「原告Ｘ１４」という。）
東京都渋谷区〈以下省略〉
原告　Ｘ１５（以下「原告Ｘ１５」という。）
東京都品川区〈以下省略〉
原告　Ｘ１６（以下「原告Ｘ１６」という。）
東京都中野区〈以下省略〉
原告　Ｘ１７（以下「原告Ｘ１７」という。）
東京都府中市〈以下省略〉
原告　Ｘ１８（以下「原告Ｘ１８」という。）
東京都新宿区〈以下省略〉
原告　Ｘ１９（以下「原告Ｘ１９」という。）
原告ら訴訟代理人弁護士　近藤哲也
同　多田光毅
同　椿原直
神奈川県鎌倉市〈以下省略〉
被告　Ｙ１（以下「被告Ｙ１」という。）
同訴訟代理人弁護士　牧野英之
東京都港区〈以下省略〉
被告　Ｙ２（以下「被告Ｙ２」という。）
同訴訟代理人弁護士　福間智人
以上
別紙
出資金額等一覧表
〈表省略〉

〈以下省略〉

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勝てる！政治選挙PR

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■どぶ板選挙ドットウィン！にしかできない「地獄のどぶ板PR代行」の強み
(１)「地獄のドブ板」に特化した広報PR支援会社ですので、一番しんどい部分のみご相談ください
 (２)候補(予定)者の認知度拡大に向けて、貼る場所(箇所)に差をつける！どぶ板PRマーケティング
 (３)どぶ板実績No.1 ポスタリストの豊富な経験と実績で、候補(予定)者の選挙区をPRで完全包囲
 (４)政治活動に必須となる地域密着型どぶ板PRで候補(予定)者と有権者を繋ぐご挨拶回り握手代行
 (５)選挙立て札看板(後援会連絡事務所)の設置交渉代行で、半永久的に絶対的な知名度を確立する
 (６)ご挨拶回り！ビラ手渡し！ポスター貼り(掲示交渉)！街頭演説！で、どぶ板の相乗効果を狙え

■どぶ板選挙PR代行の流れ
■どぶ板OJTとは？
■どぶ板同行OJT内容(座学研修および実地特訓)
■どぶ板OJT当日配布資料
■どぶ板の学校オンライン
■ドブ板選挙にはじまり、どぶ板選挙で終わる！

以下の「ポスターPR党」画像をクリックし、全国における弊社の掲示交渉実績をご覧いただけます。
【実績一覧】地域ポスター広告PRのための【ポスターPR党】新規掲示許可交渉代行

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以下の「政治選挙ポスター」画像をクリックし、全国選挙区における弊社の掲示交渉実績をご覧ください。
【実績一覧】選挙立候補予定者のための【政治選挙ポスター】新規掲示許可交渉代行

政治選挙ポスター掲示許可交渉(1)	政治選挙ポスター掲示許可交渉(2)	政治選挙ポスター掲示許可交渉(3)

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⑦意外注目PR	⑥公的公共PR	⑤独占単独PR

【よくある質問 Q&A 一覧】
■街頭ポスター貼り(掲示交渉)代行について
Q&A【1】街頭ポスター貼付(掲示交渉代行)サービスとはどのようなものですか？
Q&A【2】どのくらいの期間で何枚くらいの街頭ポスター貼付ができるのですか？
Q&A【3】街頭ポスターを貼る際は先方(許可承諾者)に許可をいただいて貼るのですか？
Q&A【4】ポスターの①貼付依頼～②貼付開始～③貼付完了等の流れについて教えていただけますか？
Q&A【5】ポスターの料金は１枚いくらで貼ってくれるのですか？
Q&A【6】ポスターの貼付エリアや貼り付け枚数等は指定できますか？
Q&A【7】ポスター貼付後のメンテナンス(貼り替え・剥がし)も依頼できますか？
Q&A【8】最低何枚から街頭ポスター貼りを依頼できますか？
Q&A【9】ポスター貼り替え期間の指定はできますか？貼りっぱなしではないですか？
Q&A【10】街頭ポスターの貼付交渉(新規掲示)の実績や事例はありますか？

■政治活動における広報支援について
Q&A【11】「ドブ板選挙プランナー」とはどのようなお仕事ですか？
Q&A【12】「ポスタリング」とはどのようなサービスですか？
Q&A【13】政治活動等の特殊な業界についてのポスター掲示交渉は難しいですか？
Q&A【14】政治活動用の街頭ポスター(二連|三連)貼りをお願いしたいのですが、特定政党の支援は可能ですか？
Q&A【15】政治活動におけるポスターについて公職選挙法や政治資金規正法等の知識はありますか？
Q&A【16】街頭で無料の「ウィン！ワッポン」をよく見かけますが、これで選挙の勝率が上がりますか？
Q&A【17】二連ポスターや三連ポスター製作前に「弁士の相手」のご提案もしてくれますか？
Q&A【18】ポスター「掲示責任者代行」とはどのようなものでしょうか？
Q&A【19】選挙妨害やその他クレーム対応等の代行も可能でしょうか？
Q&A【20】政治活動(選挙運動)における広報支援プランはどのようなものがありますか？

■営業専門会社による広報PR支援について
Q&A【21】飛び込み訪問、戸別訪問、挨拶回り代行等、ポスター貼り以外でもお願いできますか？
Q&A【22】飲食店や実店舗等の店内やトイレ等にポスターを貼ったり、ビジネスカード設置、チラシ配布等は可能ですか？
Q&A【23】全国どこでもポスター貼りが可能なのですか？

■ご検討中の方々に
Q&A【24】お問い合わせについて
Q&A【25】資料をダウンロード
Q&A【26】ノウハウ・テクニックを大公開！

■ご依頼(お申し込み)の前に
Q&A【27】お申し込みの流れ
Q&A【28】ご用意いただきたいもの

■ご依頼(ご契約)の後に
Q&A【29】進捗報告について
Q&A【30】お友達ご紹介キャンペーンについて

【ポスター【制作前の】候補予定者様】のメニューです。

「政治活動用ポスターのデザイン」は、こちらです。
公職選挙法規定の法的審査(レギュレーションチェック)対応済みの、個人ポスター、２連ポスター、３連ポスター等のデザインを制作！

「弁士相手探しマッチング」は、こちらです。
「探して、交渉して、お隣りへ！」理想の有名人や著名人の弁士相手を探して、地域有権者に対して認知度拡大の相乗効果を狙う！

「ポスターの掲示責任者代行」は、こちらです。
【全国対応】ポスターを掲示した選挙区からのクレーム対応・妨害等の「総合窓口」として、ポスター掲示責任者の代行をいたします。

【ポスター【制作後の】候補予定者様】のメニューです。

政治活動期間における「どぶ板専門！ポスター貼り(掲示交渉)代行」は、こちらです。

【稼働の流れ】
①新規ご挨拶回り|戸別訪問代行|握手代行
選挙区(指定エリア)の有権者(民家・飲食店・その他施設)に対して、候補予定者に代わって選挙ドットウィン！が直接ご訪問致します。

②名刺|ビラ|リーフレット等の手渡し配布
候補予定者と有権者を繋ぐため、名刺・ビラ・政策レポート・討議資料・リーフレットなど活動報告資料の直接手渡し配布を致します。

③留守宅|候補者PR資料ポスティング投函
ご訪問先がご不在の場合には、配布物を郵便受け等にポスティング投函致します。(想定ターゲットに完全100パーセントのリーチ率！)

④政治活動ポスター貼り(新規掲示交渉！
【完全成果報酬】地獄のドブ板活動に必須となる、政治活動用ポスター貼り(新規掲示交渉代行！)(貼れた分だけの枚数課金となります)

⑤掲示(貼付)後のフォロー|クレーム対応
ポスター掲示(貼付)完了後における掲示許可承諾者へ、フォローやクレーム対応等のストレスな部分は選挙ドットウィン！が致します。