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裁判年月日 令和 4年 1月27日 裁判所名 宇都宮地裁 裁判区分 判決
事件番号 令3(行ウ)2号
事件名 差止等請求事件(住民訴訟)
裁判結果 認容 文献番号 2022WLJPCA01279004
出典
裁判所ウェブサイト
裁判年月日 令和 4年 1月27日 裁判所名 宇都宮地裁 裁判区分 判決
事件番号 令3(行ウ)2号
事件名 差止等請求事件(住民訴訟)
裁判結果 認容 文献番号 2022WLJPCA01279004
主文
1 被告は,株式会社日本理化工業所に対し,別紙物件目録記載の建物に対して課する令和4年1月1日及び令和5年1月1日を賦課期日とする固定資産税の免除をしてはならない。
2 被告が,株式会社日本理化工業所に対し,令和2年4月1日から令和3年2月24日までの間の岩舟総合運動公園の使用料1225万1634円を請求しないことが違法であることを確認する。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
事実及び理由
第1 請求
主文同旨
第2 事案の概要
本件は,栃木市が令和2年3月24日付けで株式会社日本理化工業所(以下「本件会社」という。)に対して都市公園である岩舟総合運動公園(以下「本件公園」という。)の敷地内に公園施設を設置することを許可したことに関し,栃木市の住民である原告らが,栃木市長である被告に対し,①被告が本件会社に対し同社が本件公園内に設置した別紙物件目録記載の建物(以下「本件建物」という。)に課されるべき固定資産税を将来免除することは,栃木市税条例71条1項4号所定の要件を満たさないとして,地方自治法242条の2第1項1号に基づき,本件建物に係る令和4年1月1日及び令和5年1月1日を賦課期日とする固定資産税の免除の差止めを求め,②栃木市公園条例22条所定の要件を満たさないにもかかわらず,被告が本件会社に対し本件公園の使用料の徴収を怠っているとして,地方自治法242条の2第1項3号に基づき,被告が令和2年4月1日から令和3年2月24日までの間の本件公園の使用料1225万1634円を請求しないことが違法であることの確認を求める住民訴訟である。
1 関係法令の定め
本件と関係する法令の定めは,別紙関係法令の定めのとおりである。
2 前提事実
以下の事実は,当事者間に争いがないか,後掲証拠等により容易に認められる。
⑴ 当事者等
ア 原告らは,栃木市に居住する住民であり,被告は,栃木市の長である。(争いがない)
イ 本件会社は,本社を東京に置く資本金9500万円の絶縁体メーカーであり,栃木市に隣接するa町に工場を保有し,栃木市内で観光農園やタクシー会社の経営をしている株式会社である。(争いがない)
ウ 栃木シティフットボールクラブ(以下「栃木シティFC」という。)は,本件会社の子会社である株式会社THE TOCHIGI CITY UNITED(以下「本件運営会社」という。)が運営するサッカークラブである。栃木シティFCは,現在,関東サッカーリーグ1部に所属している。(争いがない,弁論の全趣旨)
⑵ 本件公園
本件公園は,栃木県栃木市b町cd-eに所在する,栃木市が設置管理する都市公園法上の都市公園である。
本件公園には,令和2年9月頃まで,公園施設として,サッカー,野球及び陸上競技のために使用することができる面積約2万8000平方メートルの多目的グラウンド(以下「本件多目的グラウンド」という。)が存在した。(争いがない,乙6,7,15)
⑶ 本件会社による公園施設の設置に向けての合意等
ア 栃木市と本件会社は,令和2年3月23日,下記の内容を含む覚書(以下「本件覚書」という。)を作成した。
(ア) 目的
本件覚書は,本件会社の申請に基づき,栃木市が本件会社に対し都市公園法5条1項に規定する公園施設の設置管理の許可をするに際して,同法8条に規定する許可の条件を定めると同時に,本件会社及び栃木市の役割及び責任を明確にすることを目的とする(本件覚書1条)。
(イ) 設置施設及びその利用等
本件会社は,本件多目的グラウンドにサッカー専用スタジアム,サッカー専用天然芝練習場及びその他これらの整備に付帯して必要となる施設を設置する(本件覚書3条1項)。
本件会社は,その施設を,栃木シティFCのホームスタジアム及び練習場として利用する。本件会社は,栃木シティFCの利用に支障がない範囲で市民等の一般利用者に貸し出しを行うことができる。それらの利用により本件会社が収受した入場料,利用料その他売上げ代金及び本件会社がその施設で行った自主事業等により収受した売上代金は本件会社の収入とする。(本件覚書12条)
(ウ) 都市公園法5条1項に規定する許可の取得
本件会社は,栃木市から都市公園法5条1項に規定する公園施設の設置管理の許可の取得をしなければならない。その許可申請の年数は,10年間を上限として申請する(本件覚書6条1項)。
(エ) 土地使用料
公園施設の設置管理の許可に係る本件多目的グラウンドの土地に対する栃木市公園条例11条に定める使用料については,同条例22条の規定により免除する(本件覚書8条1項)。
(オ) 固定資産税
本件会社がにより設置する建物等に対し,栃木市税条例54条の規定により課税される固定資産税については,同条例71条1項4号の規定により免除する(本件覚書9条1項)。その免除年数は,本件覚書6条1項の許可申請の期間とする(本件覚書9条2項)。(争いがない,甲3)
イ 本件会社は,令和2年3月19日,栃木市に対し,都市公園法5条1項に基づき,本件公園に,設置期間を令和2年4月1日から令和5年3月31日までとして,サッカー専用スタジアム1棟,天然芝サッカー専用練習場1面及びトイレ棟1棟(設置面積2万8211平方メートル)を設置する許可を申請する旨の公園施設設置許可申請書を提出し,被告に対し,本件公園の使用料の免除を申請する旨の公園使用料減免申請書を提出した。(争いがない,甲4,5)
ウ 栃木市は,令和2年3月24日,本件会社に対し,本件公園に,設置期間を令和2年4月1日から令和5年3月31日までとして,サッカー専用スタジアム1棟,天然芝サッカー専用練習場1面及びトイレ棟1棟(設置面積2万8211平方メートル)を設置することを許可した(栃木市指令公園第219号。以下「本件許可」という。)。このとき,許可条件として,本件覚書に定める各事項を誠実に履行することが定められた。被告は,同日,本件会社に対し,上記期間における本件公園の使用料を免除した(以下「本件使用料免除」という。)。(争いがない,甲6)
⑷ 固定資産税及び使用料の発生
ア 本件会社は,令和2年4月1日,本件許可に基づき,本件公園の本件多目的グラウンドの場所にサッカー専用スタジアム等を建設する工事に着工し,令和3年5月頃,本件建物を含む運動施設(以下「本件運動施設」という。)を完成させた。
従来の本件多目的グラウンドは,令和2年9月頃,廃止された。
なお,栃木市は,令和3年1月1日当時,本件建物はサッカースタジアムとしては未完成であり,固定資産税の課税客体とはならないと判断した。(争いがない,甲7,乙21,27,29,弁論の全趣旨)
イ 本件運動施設は,サッカー専用スタジアム及びサッカー専用天然芝練習場(サブグラウンド)から構成されている。
サッカー専用スタジアムは,本件建物及びその他5つの附属建物並びに主要施設から構成されている。
本件建物は,クラブハウスとして使用されているスタジアム棟及びトイレ棟であり,その他5つの附属建物は,それぞれ,物販・トレーニング場,チケットブース,男子トイレ・倉庫,売店,女子トイレとして使用されている。
主要施設は,メインスタンド,バックスタンド,ゴール裏スタンド(南),ゴール裏スタンド(北)及び天然芝サッカーピッチ(メイン競技場)から構成されている。
本件会社は,令和3年7月5日,本件建物及びその他5つの附属建物(本件建物及びその他5つの附属建物は,不動産登記上は,主たる建物(スタジアム棟)及び6つの附属建物として,一体として登記されている。)について,所有権保存登記をした。(争いがない,乙20,21,28,弁論の全趣旨)
ウ 本件運動施設は,その完成以降,栃木シティFCのホームスタジアム及び練習場として使用されている。(弁論の全趣旨)
エ 栃木市公園条例11条によれば,本件公園に面積2万8211平方メートルの公園施設を設置することの許可を栃木市から受けた者が同市に納付しなければならない令和2年4月1日から令和3年2月24日までの間の使用料(以下「本件使用料」という。)は,1225万1634円である。(争いがない)
⑸ 監査請求等
ア 原告らは,令和3年2月24日,栃木市監査委員に対し,本件建物等の固定資産税の免除及び本件使用料免除は栃木市税条例及び栃木市公園条例等に反する違法な行為であるとして,本件建物等の固定資産税の免除の差止めや本件使用料免除の停止,本件使用料の被告らによる負担等を求める住民監査請求を行った。(争いがない,甲12)
イ 栃木市監査委員は,令和3年4月23日,上記監査請求に理由がないと認め,同月24日,理由を付してその旨を書面により原告らに通知した。(争いがない,甲13)
ウ 原告らは,令和3年5月21日,宇都宮地方裁判所に対し,本件建物等の固定資産税の免除の差止め及び被告が本件会社に本件使用料を請求しないことが違法であることの確認を求める訴えを提起した(本件訴訟)。(当裁判所に顕著)
3 争点及び当事者の主張
⑴ 争点1(固定資産税免除の差止めを求める訴えの適法性)
(原告らの主張)
本件建物の固定資産税の免除は,栃木市の本件会社に対する租税債権という財産について,債務の履行を免除するものであるから,地方自治法242条所定の「財産の管理又は処分」に当たる。また,本件建物の固定資産税の免除は,本件覚書により締結された契約の履行であるから,同条所定の「契約の履行」にも当たる。
したがって,本件訴えのうち,固定資産税免除の差止めを求める請求は,地方自治法242条の2第1項1号の差止めの請求に当たるから,同条に基づく住民訴訟に当たる。
(被告の主張)
本件建物の固定資産税の免除は,固定資産税を徴収しないという不作為であり,地方自治法242条の2第1項1号の差止めの対象となるものではない。
⑵ 争点2(固定資産税免除の適法性)
(被告の主張)
本件建物については,栃木市税条例71条1項4号所定の「特別の事由があるもの」と認められるから,被告は,本件会社に対して本件建物の固定資産税を免除することができる。本件運動施設は,以下のとおり,公益性を有するものであるから,本件建物の固定資産税の免除について,被告に裁量権の濫用逸脱があったとはいえない。
ア 地域への配慮
(ア) 利用料
本件会社が本件運動施設を貸し出す際の平日1時間当たりの使用料(一般の施設利用者が観客等から入場料を徴収しない場合)について,メイン競技場の場合,栃木市民は9万円から12万円,栃木市民以外の者は12万円から15万円であり,サブグラウンドの場合,栃木市民は1万2000円,栃木市民以外の者は4万5000円と設定している。
また,他の競技場の例を見ると,栃木県グリーンスタジアム,茨城県立カシマサッカースタジアムでは,3000円から4000円程度,カンセキスタジアムとちぎでは,5000円から8000円程度,AGFフィールドでは,2万8000円から4万4000円程度となっている。本件運動施設の利用料は高額となっているが,一般的にサッカー公式試合用のスタジアムは,試合会場としての管理上から試合利用前後は芝生のコンディション確保のための養生期間が必要となる。本件会社が独立採算で本件運動施設を維持管理していくことを考慮した場合,本件運動施設の利用料は決して不相当なものではない。
(イ) その他の配慮
本件会社は,本件覚書25条2項において,本件運動施設について,地域の利用に配慮することを約している。
その一環として,栃木市,地元のb地域f南地区内g自治会及び本件会社との間で,令和2年8月7日,岩舟総合運動公園内サッカー専用施設設置協定書が締結され,三者間で連絡会を設置し,定期的に会議を開催することが合意された。そして,本件会社は,b地域全体で行う行事等の利用に配慮すること,小中学生に施設を開放しサッカー教室を実施すること,チーム関係者と区域住民との関係を大切にすることや地域活性化を支援することなどを約束した。
さらには,本件会社によって本件運動施設が一般に開放されていることが予定されているのみならず,従来本件公園内で実施されていたb地域体育祭,b健康福祉祭り,b駅伝競走大会について,本件会社はこれらを本件運動施設で開催する意向を表明している。
(ウ) 多様化するニーズへの対応
人は,技術レベルの高いプロチームの試合を直接観戦すると,高揚感が生まれ,自らの運動の動機付けにもなる。観戦者の間で会話が弾み連帯感が生まれ,応援によるストレス発散,孤独化の防止という副次的効果が期待できる。青少年にとっては,自らの目指す将来像を描くことができる。スポーツの技術習得も可能と考えられる。以上の効果を期待して,本件覚書24条は,本件会社は,栃木シティFCの試合や練習を栃木市民に可能な限り公開させるものとする,としている。大型モニターや夜間照明の設備は,サッカー以外でもパブリックビューイング施設としての利用が可能であり,スポーツを観戦するというニーズにも対応できる。
(エ) 栃木市の知名度
栃木シティFCが活躍することで,栃木市のマスコミ等への露出度が高まり,その知名度も向上する。また,栃木県内初となるサッカー専用スタジアムということも話題性が高い。
(オ) 賑わいの創出
現在,栃木シティFCのスタッフや選手など,あわせて約50名のクラブ関係者の約半数が栃木市に在住し,他は隣接する佐野市,小山市等に在住している。将来その数が増えるだけでなく,試合や練習観戦にはファン,サポーターが栃木市を訪れることも期待できる。これら栃木市に在住する人々や栃木市を訪問する人々は後述の経済的効果をもたらすだけでなく,こうした人々の交流は,高齢化,人口減少化が進む栃木市において賑わいという効果の創出にもつながる。
イ 経済効果
(ア) 栃木シティFCの公式試合観戦者が地域経済へ及ぼす波及効果について,栃木市としての試算は以下のとおりである。
令和元年シーズンの関東サッカーリーグ1部におけるホームゲーム年間観客数5560人及び関係者数450人の合計に栃木市来客者一人当たりの消費額1855円を掛けると,年間消費額は1114万8550円となる。
栃木シティFCがJ3に昇格した場合を想定すると,令和元年シーズンのJ3平均入場者数2394人及び関係者数80人の合計に年間試合数14試合を掛け,さらに栃木市来客者一人当たりの消費額1855円を掛けると,年間消費額は6424万9780円となる。
(イ) 栃木シティFCが栃木市をクラブ拠点とすることにより地域経済へ及ぼす波及効果について,栃木市としての試算は以下のとおりである。
一日当たり練習見学見込人数10人に年間練習日数200日を掛け,さらに栃木市来客者一人当たりの消費額1855円を掛けると,サッカー練習見学者によってもたらされる年間消費額は371万円となる。
チーム単身世帯数15世帯に消費支出月額16万8941円を掛け,さらに12か月を掛けたものに,二人以上の世帯数10世帯に消費支出月額38万3590円を掛け,さらに12か月を掛けたものを足し合わせると,栃木シティFC関係者が栃木市に居住することによってもたらされる年間消費額は7644万0180円となる。
(ウ) 本件運動施設の設置,維持管理の費用は専ら本件会社が負担しており,栃木市の負担はない。ちなみに,本件運動施設の建設費は約17億円,年間の維持管理費用は約7000万円である。
ウ 他の自治体の例
経済効果が期待できる施設をいくつかの自治体が競って誘致しようとすることがままある。最近では,例えば,プロ野球球団日本ハムが北海道に球場を新設しようと計画したが,この計画を巡って,札幌市と北広島市が誘致合戦を繰り広げ,最終的に北広島市に新設されることになった。ちなみに,同市は誘致の条件の一つとして,土地の使用料と固定資産税を減免することとした。本件運動施設を巡っては,そのような誘致合戦には至らなかったが,上記のように誘致の条件として使用料と固定資産税を減免するという実例も認められるのであって,使用料及び固定資産税の減免は栃木市に限ったことではない。
(原告らの主張)
争う。
⑶ 争点3(本件使用料免除の適法性)
(被告の主張)
本件運動施設の設置管理に係る許可を受けた本件会社が納付すべき使用料については,栃木市公園条例22条1項所定の「公益上その他特別の理由」が存在するから,被告による本件使用料免除は可能である。前記⑵(被告の主張)アからウまでの事情からすれば,本件使用料免除について,被告に裁量権の濫用逸脱があったとはいえない。
(原告らの主張)
争う。
第3 争点に対する判断
1 当事者間に争いのない事実並びに証拠及び弁論の全趣旨によれば認められる事実は,以下のとおりである。
⑴ 栃木シティFCの成り立ち等
ア 昭和22年に株式会社日立製作所栃木事業所の実業団チーム日立栃木サッカー部が設立された。同チームは,平成18年,ウーヴァスポーツクラブと統合し,名称が日立栃木ウーヴァスポーツクラブへと変更された。平成22年,同チームの運営が,NPO法人栃木アミスタスポーツクラブに移管され,同チームの名称が栃木ウーヴァフットボールクラブへと変更された。平成26年,同チームの運営が,本件運営会社(平成31年に変更する前の商号は「株式会社栃木ウーヴァ」)に移管された。(争いがない)
イ 当時の栃木市長であった甲は,平成26年4月1日,公益社団法人日本プロサッカーリーグ(以下「Jリーグ」という。)に対し,栃木シティFCの前身である栃木ウーヴァフットボールクラブのホームタウンとなることを承諾し,試合会場の確保について「ホームスタジアムとなる栃木市総合運動公園陸上競技場において,J リーグ所定のホームゲーム数が確保できるように協力します」とし,その他にも,積極的な広報活動の推進,市民をあげて応援する機運の醸成,ホームタウン活動への支援及びチームと市民の交流の促進に関して支援する旨を記載した「ホームタウンの承諾について」と題する書面を提出した。(争いがない,乙3)
ウ 本件会社は,平成30年,栃木ウーヴァフットボールクラブのメインスポンサーとなった。平成31年,本件運営会社は本件会社の子会社となり,同チームの名称は栃木シティフットボールクラブ(栃木シティFC)に変更された。
栃木シティFCは,栃木ウーヴァフットボールクラブであった時代に地域クラブとして日本フットボールリーグ(JFL)に所属していたこともあったが,少なくとも本件覚書締結当時から現在までは,関東サッカーリーグ1部に所属している。(争いがない,弁論の全趣旨)
⑵ 本件運動施設設置に至る経緯
ア 栃木市サッカー協会会長,栃木市ラグビー協会会長及び栃木市ホームタウン協議会設立を目指す会代表は,平成28年11月11日,栃木市教育委員会に対し,8117名の署名を添えて,天然芝又は人工芝の球技専用グラウンド(照明・簡易スタンド付き)の整備,球技専用スタジアムについて中長期的視点での建設の検討を要望する旨の栃木市長宛ての陳情書を提出した。(争いがない,乙2)
イ 栃木市認定まちづくり実働組織fふれあい会は,平成31年3月15日,被告に対し,栃木市から栃木シティFCが栃木市内にホームスタジアム整備等の支援を要望しているとの説明を聞いたとして,本件公園内にサッカー専用スタジアムを誘致するための支援等を要望する要望書を提出した。
b町商工会及び同会青年部は,令和元年6月11日及び同月12日,被告に対し,サッカー専用スタジアムの建設について栃木市内に整備する計画が進められていることを聞いたとして,サッカー専用スタジアム建設についてb町を最優先候補地として検討するよう求める旨の要望書を提出した。(乙8から10まで)
ウ 栃木市及び本件運営会社は,令和元年5月30日,サッカー,フットサルを中心としたスポーツを通じた地域づくり,活性化を目指して,相互に連携・協力する旨の連携協定書を作成した。
本件運営会社は,令和元年8月19日,被告に対し,本件多目的グラウンド内で地盤調査をした結果,サッカー専用スタジアムの整備地として問題ないと判断した旨報告するとともに,サッカー専用スタジアムの整備に当たり,同整備に係る借入金に対する債務保証,整備地の長期的な無償貸与,固定資産税の減免措置及びサッカー専用スタジアム整備に関する手続の迅速な対応等を要望する書面を提出した。(争いがない,乙4,5)
⑶ 本件運動施設と周辺住民との関係
ア 栃木市と本件会社が平成2年3月23日に取り交わした本件覚書(前提事実⑶ア)には,以下のとおりの定めがある。
本件会社は,栃木シティFCの利用に支障がない範囲で市民等の一般利用者に貸し出しを行うことができる。その場合の料金,時間,区分等については,本件会社と栃木市が協議の上決定し公表する(本件覚書12条2項)。
本件会社は,本件運動施設を市民等の利用に供するため,セミナー,イベント等を定期的に行うこととし,本件会社は毎年度2月末日までに翌年度の事業計画を栃木市に提出する(同条3項)。
本件会社は,本件会社が施設の設置及び維持管理等を行うに当たって生じる交通問題,騒音問題等の周辺住民等への対応並びに栃木シティFCの試合及び練習とそれに伴う公開等に関しての対応を行う。ただし,栃木市の責めに帰すべき内容については栃木市が行うものとする(本件覚書25条1項)。
本件会社は,栃木市がb地域全体で行う体育祭等の行事,イベント等開催時の利用について,地域の利用に配慮する。ただし,本件会社は,チーム利用状況及び芝の管理状態を勘案して,場所,日程及び内容等を協議し対応する(同条2項)。(甲3)
イ 栃木市スポーツ協会は,令和2年7月29日,被告に対し,現在,b地域で建設が進められているサッカー専用スタジアムが完成した際には,少年サッカー教室や大会の開催をはじめ,地域のスポーツ交流の場として活用できるように配慮してほしい旨の要望を記載した書面を提出した。(乙11)
ウ b地域f南地区g自治会,本件会社及び栃木市は,令和2年8月7日,本件覚書に基づき,本件会社が,本件運動施設の工事や管理運営に際しては,区域住民の意向を尊重し,取り入れるよう努めることとし,栃木市は本件会社に対する指導をすることを内容とする協定を締結した。この協定において,区域住民と情報共有を図るため,連絡会を設置し,定期的に会議を開催することとされた。
b地域f南地区g自治会,栃木市及び本件運営会社は,令和3年2月1日頃,これら三者により構成される岩舟総合運動公園内サッカー専用施設情報連絡会を設けることとした。同連絡会は,サッカー専用施設に関する情報交換,栃木シティFCに関する情報交換,自治会住民からの意見や課題に関する情報交換及びその他必要と認められる事項に関する事項を協議するため,1年に3回,開催されることとされた。
最初の上記連絡会は,令和3年2月18日に開催され,本件運動施設の現状や建設,ホームゲーム及びパブリックビューイングのスケジュール,スタジアムの一般開放やイベント実施についての情報交換がなされた。その際,本件運営会社は,施設完成後の予定として,幼児,小学生向けに平日月2回スタジアムピッチを開放すること,保育園児,幼稚園児向けに年6回ホームゲーム前のサッカー教室を行うこと,栃木市在勤者,在住者向けに年6回スタジアムピッチを開放すること,一般にスタジアムを貸出し,栃木市民へは特別な貸出価格の設定をすること,いずれも本件公園で以前から実施していたイベントであるb地域体育祭,b健康福祉祭り,b駅伝競走大会を新スタジアムで開催することを表明した。(乙16,17の1,2)
⑷ 以前の本件多目的グラウンドの利用状況
令和2年9月頃に廃止された本件多目的グラウンドは,その利用料金が栃木市公園条例(令和2年条例24号による改正前のもの)7条,同条例別表第1,栃木市公園有料公園施設に関する条例(令和2年条例25号による改正前のもの)5条,同条例別表第2によって定められており,利用者に対し,野球場及び陸上競技場については1時間当たり300円,サッカー場については1時間当たり500円で利用者に貸し出されていた。
本件多目的グラウンドは,平成27年から令和元年までの間に,年平均5032人(栃木市内の者が4206.6人,栃木市外の者が825.4人),144.4件(栃木市内の者が125.8件,栃木市外の者が18.6件)の利用があり,その利用により支払われた使用料は,年平均21万1590円であった。(甲2の1,甲13,弁論の全趣旨)
⑸ 本件運動施設の利用料金
本件運動施設は,栃木シティFCの利用に支障がない限り,一般に貸し出されており,本件運動施設の利用者は,所定の利用料金を支払う。
例えば,サッカー専用スタジアムのメイン競技場をアマチュアスポーツのために土日に6時間利用する場合に,観客等から入場料を徴収しない場合であれば,栃木市民は60万円(高校生以下の場合は48万円),栃木市民以外の者は96万円(高校生以下の場合は72万円)の利用料金を支払う。サブグラウンドをアマチュアスポーツ以外のために土日に6時間利用する場合に,観客等から入場料を徴収しない場合であれば,栃木市民は18万円(高校生以下の場合は12万円),栃木市民以外の者は48万円(高校生以下の場合は36万円)の利用料金を支払う。
このほか,サッカー専用スタジアムの会議室,夜間照明灯,大型映像設備等にも利用料金が定められている。(甲3,11,弁論の全趣旨)
⑹ 本件多目的グラウンド廃止後の代替施設の利用状況
栃木市公園緑地課が,本件多目的グラウンドの野球場及びサッカー場を利用したことがある幾つかの団体に対し,本件多目的グラウンド廃止後の代替施設の利用状況の聞き取り調査を実施したところ,半数近くの団体が,本件多目的グラウンドの廃止後は栃木市外の施設を利用している旨を回答した。(甲13)
⑺ 他の自治体による誘致の状況
栃木市以外の地方公共団体が,本件会社又は本件運営会社に対し,サッカー専用スタジアムの設置を誘致したことはない。(弁論の全趣旨)
2 争点1(固定資産税免除の差止めを求める訴えの適法性)
被告の本件会社に対する本件建物の固定資産税を徴収する権利は,金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利であり,地方自治法にいう「財産」(地方自治法237条1項)の一つである「債権」(同法240条1項)に当たるところ,被告による固定資産税の免除は,このような債権を消滅させる行為であるから,地方自治法242条1項所定の「財産の処分」に当たる。なお,債務免除の意思表示は積極的に債務を消滅させる行為であるから,被告による固定資産税の免除が不作為であるとする被告の主張は当たらない。
そして,本件覚書において,本件会社が設置する建物等に対する固定資産税を被告が本件許可における公園施設の設置期間中免除することとされていること(前提事実⑶ア),本件許可における公園施設の設置期間は令和2年4月1日から令和5年3月31日までであること(前提事実⑶ウ)からすると,本件建物が完成し固定資産税の課税客体となった令和3年5月頃より後の令和4年1月1日及び令和5年1月1日に課される本件建物の固定資産税について被告による免除がなされることは相当の確実さをもって予測される。
したがって,本件訴えのうち,被告による固定資産税の免除の差止めを求める部分は適法である。
3 争点2(固定資産税免除の適法性)
⑴ 地方自治法367条は,市町村長は,天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者,貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り,当該市町村の条例の定めるところにより,固定資産税を減免することができることを規定し,同条を受けた栃木市税条例71条1項は,貧困により生活のため公私の扶助を受ける者の所有する固定資産(1号),公益のために直接専用する固定資産(有料で使用するものを除く。)(2号),市の全部又は一部にわたる災害又は天候の不順により,著しく価値を減じた固定資産(3号),前3号に掲げるもののほか,特別の事由があるもの(4号)について課される固定資産税については,固定資産税を減免することを定める。
地方税法367条の定める固定資産税の減免は,地方税法6条が定める課税免除等とは異なり,法令及び条例の定めるところにより市町村が一旦課税権を行使して地方税債権が発生した後に,市町村長がこれを放棄するものであり,減免し得る事由を天災や貧困その他特別の事情に限定していることなどに照らすと,本来的には,徴収の猶予,納期限の延長等によっても到底納税が困難であるような担税力の薄弱な者に対する個別的な救済措置として規定されたものであり,同条の規定を受けて各地方公共団体において定められる条例の解釈に当たっても,その趣旨を考慮すべきと考えられる。そうすると,栃木市税条例71条1項4号にいう「特別の事由があるもの」とは,当該固定資産がその性質上担税力を生み出さないような用途に使用されている場合など,租税負担の公平の観点からみても,同条1号から3号までの事由に準ずるような固定資産税の減免を相当とする程度の強い公益性がある場合における固定資産をいうと解するのが相当である。
⑵ これを本件についてみるに,本件運動施設は,その所有者である本件会社の子会社である本件運営会社が運営するサッカーチームである栃木シティFCのホームスタジアム及び練習場として使用することを目的とする施設であり,いわば本件運営会社の営業のための施設であるから,本件運動施設の一部としてクラブハウスやトイレに使用されている本件建物について,その性質上担税力を生み出さないような用途に使用されているものとは認められない。また,被告は,本件運動施設や栃木シティFCが栃木市にもたらす経済効果等を主張するが,当該主張に係る事実関係を全て前提としても,固定資産税の減免を受けておらず栃木市に同様の又はそれ以上の経済効果をもたらしているであろう栃木市内にある他の多数の固定資産或いはその所有者らとの比較において,本件建物の存在或いは本件会社又は栃木シティFCの活動につき,本件建物の固定資産税の減免を相当とする程度の強い公益性があるものとは到底認められない。
⑶ したがって,本件建物は,栃木市税条例71条1項4号所定の「特別の事由があるもの」には該当せず,被告は,本件覚書に基づき令和4年1月1日及び令和5年1月1日に発生する本件建物の固定資産税を免除することはできない。
4 争点3(本件使用料免除の適法性)
⑴ 都市公園法18条は,同法及び同法に基づく命令で定めるもののほか,地方公共団体の設置に係る都市公園の設置及び管理に関し必要な事項は,条例で定めることを規定し,同条を受けて制定された栃木市公園条例は,その11条において,都市公園法5条1項の許可を受けた者は,別表第2に掲げる額の使用料を納付しなければならないことを定め,別表第2は,公園施設を設ける場合の使用料として,施設の種類を問わず,1平方メートルにつき月額40円の使用料を掲げる。もっとも,栃木市公園条例22条は,市長は,公益上その他特別の理由があると認めたときは,使用料を減額し,又は免除することができることを定める。
⑵ そこで,本件使用料免除に「公益上その他特別の理由」があるかについて,検討するに,この点に関する被告の主張は,要するに,本件公園内に本件運動施設が設置され,①本件運動施設が栃木シティFCのホームスタジアム及び練習場として使用されることにより,栃木市内が賑わい,栃木市の知名度が上がり,栃木市の経済の発展につながる,②本件運動施設を栃木市民がサッカー場として或いは地元の祭等の会場として利用することができるようになることにより,栃木市民の生活上の福祉が向上する,ということを理由にして,本件使用料免除には合理性があり,「公益上その他特別の理由」があるというものと解される。
まず,①の点については,栃木シティFCが本件運動施設をホームスタジアムとした場合の経済効果について被告が一定の試算をしているところ,そもそも当該試算の前提となっている各数値が将来予測に当たって的確なものであるのかが証拠上不明であり,その点を措くとしても,試算の結果は,年間消費額の算出にとどまっており,栃木シティFCが本件運動施設をホームスタジアムとしなかった場合の年間消費額との比較がないことから,結局,本件公園の使用料を免除してまで栃木シティFCを誘致すべきかの判断材料にはなり得ない(算出された年間消費額についても,栃木市全体の経済にどの程度のインパクトを与える数値なのかも不明である。)。この点については,そもそも栃木シティFCの前身が相当以前から栃木市に活動の本拠を置くサッカーチームであったこと(前記1⑴)に照らすと,今回,そのホームスタジアムを本件運動施設に置いたことによって,栃木シティFCの試合の観客等の栃木市内における年間消費額に大きな変化が生じるものとは考え難い。また,被告は栃木シティFCがJ3リーグに昇格した場合の試算をするが,やはり試算に用いている各数値の的確性が不明であるだけでなく,その前提として関東サッカーリーグ1部に所属している栃木シティFCが今後上位のリーグに昇格する見込みの程度が不明であるから,立証上,意味のある試算とは認められない。被告はスポーツチームの誘致に当たって土地使用料の減免をした他の自治体の例を指摘するが,仮にそのような例が事実であったとしても,将来の集客見込み,他の自治体と競合していたのかなどの点において,本件と同様の場合ではないから,そのような指摘は当たらない。
次に,②の点については,本件運動施設のグラウンドについて栃木シティFCの利用に支障がない限り一般向けの貸し出しがなされ,その使用料について栃木市民を優遇する価格設定がされていることが認められるものの(前記1⑸),被告が自認するように栃木市民向けの使用料金であっても周辺のグラウンドのそれと比較してもかなりの高額とうかがわれること,具体的にいうと,一般の栃木市民がサブグラウンドを土日に6時間借りたとした場合の使用料が18万円から60万円であるのに対して,以前の本件多目的グラウンドをサッカー場として6時間借りたとした場合の使用料が3000円であったこと(前記1⑷,⑸)に照らすと,以前から球技グラウンドの整備,建設や本件公園内のサッカー専用スタジアムの設置を要望していた住民がいたこと(前記1⑵)を考慮しても,一般の栃木市民が本件運動施設の貸し出しを受けることは実際上あまりないものと考えられる。少なくとも,本件運動施設について,今後本件多目的グラウンドの年平均利用件数144.4件を上回る住民による一般利用があるとは到底考えられず,本件運動施設の設備の充実を考慮しても,本件運動施設の設置とそれに伴う本件多目的グラウンドの廃止が自らサッカー競技を行おうとする栃木市民の利便の増進に繋がるものとは考え難い。そして,本件多目的グラウンド利用の需要をその廃止後に他の栃木市内の公園施設が完全に吸収できているものではなく(前記1⑹),むしろその利便は後退している可能性すらある。また,従来本件多目的グラウンドで行っていた地元のイベントを本件運動施設で行う予定であるとのことであるが(前記1⑶ウ),仮にその場合に本件会社或いは本件運営会社が本件運動施設を無料で使用させるものであったとしても,従前の状態と比較して地元住民の福祉が維持されるというだけのものにすぎない。本件運動施設や栃木シティFCに関する情報交換を図るため,地元自治会,本件運営会社及び栃木市との間で定期的な連絡会が開催されるようになり,グラウンドの無料開放やサッカー教室の開催が予定されているとのことであるが(前記1⑶ウ),これらにより,大きく栃木市民の利便が増進し,その福祉が向上するものとは解されない。
さらに言うと,本件会社が本件公園内に本件運動施設を設置することにより前記①,②について一定の無視できない効果が生じるという関係を一応肯定したとしても,栃木市以外の自治体が本件会社又は本件運営会社にサッカー専用スタジアムの誘致をしたことがなかったことは被告も自認するところであり(前記1⑺),本件覚書締結当時に本件使用料免除をしなければ本件会社が本件運動施設を設置しなかったという状況にあったことについては,証拠上これをうかがうことはできない。すなわち,本件運営会社が,令和元年8月以降,サッカー専用スタジアムの整備地の無償貸与等を求めてから,この点について栃木市と本件会社との間にどのような交渉があったのか,また,本件運動施設設置後の本件会社及び本件運営会社の収益見込み及び本件会社の本件運動施設設置費用の回収見込みについて被告がどのように予測していたのか,については,証拠上一切明らかにされていない。そうすると,栃木市にとって本件会社に本件運動施設を設置させることに一定の合理性があることを前提にしても,そのために,本件会社が支払うべき使用料について,減額にとどまらず,免除までを行った被告の判断については,その合理性を肯定する余地がない。
⑶ 以上のとおりであるから,栃木市においては平成22年から平成26年にかけて行われた一市五町の合併によって重複することとなった類似施設への対応が課題になっている中で(争いがない,乙1),土地の有効利用という観点からは,毎年21万円程度に過ぎない本件多目的グラウンドの使用料収入(前記1⑷)が消滅するのと引き換えに,建設費用,維持管理費用を本件会社の負担として本件運動施設を設置させ,栃木市民がこれによりもたらされる経済効果を享受できれば良いとする発想自体は不合理とまではいえないのかもしれないが,被告による本件使用料免除の判断については,客観的な根拠のある事実を基礎とした合理的な将来予測に基づくものであったとは認められない。そして,都市公園法18条,栃木市公園条例11条によれば,公園施設の設置管理に係る許可を受けた者が支払うべき使用料については本来的には条例によって定められるべきものであるから,いわばその例外として市長が使用料の減免を決められる場合である栃木市公園条例22条の「公益上その他特別の理由」については限定的に理解されるべきであり,そうすると,当該理由が肯定されるためには,その目的自体が固定資産税減免の場合と異なり公益性の強いものに限られないとしても,少なくとも,客観的な根拠のある事実を基礎とした合理的な将来予測に裏付けられているものでなければならないのは当然のことである(そのような裏付けが乏しい場合であれば,条例の改正により議会の判断を経て,新たな使用料ないし使用料免除を定めるほかない。)。
したがって,本件使用料免除については,その免除の期間が当面は3年間に限定されていること等を踏まえても,栃木市公園条例22条所定の「公益上その他特別の理由」があるとは認められない。よって,本件使用料免除に係る免除の期間内の一定の期間について被告が本件会社に対して使用料を請求しないことが違法であることの確認を求める原告らの請求は理由がある。
第4 結論
以上によれば,原告らの請求には理由があるからいずれも認容することとして,主文のとおり判決する。
宇都宮地方裁判所第1民事部
(裁判長裁判官 大寄久 裁判官 成瀬ひろみ 裁判官 大森隆司)
別紙当事者目録及び別紙物件目録については,記載を省略
別紙
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